東京は雨です。昨日から肌寒いくらいの気温になり、昨夜もずいぶん冷え込みました。GW中に衣替えとあわせて毛布もしまおうか悩んだのですが、しまわなくてよかった…。もうすぐ梅雨入りだというのに変な気候ですねえ。
さて、そんな異常気象のなかですが、今日も着々と最新号の紹介をしたいと思います。昨日のブログでは明るい未来を描いて少年誌を飾ったイラストの記事を紹介しましたが、今日はそうした明るい未来を象徴することになった国をあげての大イベント・大阪万博についての記事を紹介します。
「人類の進歩と調和」をテーマに掲げた大阪万博は、最大の呼び物となった月の石、米ソの巨大ロケット、三菱未来館の特撮映像など、どのパビリオンも競って明るい未来を提示し、来場者もそれに大興奮しました。科学の進歩=人類の進歩である、といったロジックをトレースするものでした。その意味では、そうしたユートピア的未来観の頂点として、大阪万博が開催されたと言えるかもしれません。
ところが、結果的に万博を象徴することになる太陽の塔は、そうした明るさからは異質な存在でした。中央になぜか不機嫌そうな顔を抱き、内部にはおどろおどろしさを感じるような世界が広がっていて、とても進歩や調和を押し出した雰囲気ではなかったからです。
本記事では、そうした大阪万博における太陽の塔の異質さについて掘り下げました。魂・原始・根源といったキーワードが浮かぶ太陽の塔がいかにして構築されていったのか。たくさんのビジュアルと共に紹介しています。万博は記憶には残っていても、実際に足を運んだという昭和40年男は少ないでしょう。なにせ5歳ですからね。しかし、幼少時の明るい未来を象徴しつつ、後のディストピアの予見とも受け取れるような存在・太陽の塔についての考察は、視点としてユニークで興味深い内容になっていると思います。当時を読み解く新たな視点として、ぜひご覧になってみてください。ちょうど関連企画展も開催されているタイミングでもありますし。
ということで、『昭和40年男』最新パストフューチャー特集号は5月11日に全国の書店・コンビニで発売予定です。