タメ年男の芝居に笑いと涙!!

昨日はタメ年の役者、村木藤志郎さんが座長を務めるうわの空・藤志郎一座の芝居『ルナ・レインボウ』を観てきた。いやーっ、おもしろかった。ドッカンドッカン笑わせてちょっぴり涙を誘う彼らのライブは、いつも心を快晴にしてくれる。タメ年の村木さんの活躍に刺激もたっぷりと受けられて、会場を出る時はやる気がみなぎっている。と、そんな極上の気分をこれまで何度も味わってきた。

由緒正しき新宿・紀伊国屋ホールでのゴールデンウィーク公演は14年連続とのこと。劇団も20年続けてきたとのことで、そりゃあいろんなことがあっただろう。客に配布されたパンフの冒頭には村木さんの挨拶が載っていて、これがタメ年らしい粋な文章である。20年を大げさにアピールすることなくピンチの連続だったとし、その上で周囲に守られてきた感謝につなぐ彼らしい言葉である。少し照れくさそうな文面がいい。ニヤニヤしながらこれを読み、やがて暗転すると彼の世界へと引きずり込まれていく。

なんと言えばいいのだろう。毎度、笑いはスロースタートなのだ。最初からドッカンドッカンというわけでなく、いつの間にか声を上げて笑っている自分がいる。引きずり込まれていくという表現が実にしっくりとくる。特に村木さんが登場する中盤以降はグイグイと引っ張られながら、大ネタ小ネタの数々がマシンガンのごとく打ち込まれる。「ああ、気持ちいいな」と心が喜んでいる。「ヤダヤダ、まだ終わらないで」と終盤には願うような気持ちになってしまう自分がいる。

笑いと涙で迎えるエンディングに大きな拍手が送られて、2時間を少し超えるライブは終了した。いい芝居ってのはなんて贅沢なんだと思う。生身の人間が稽古を積み重ねて登場し、その場の空気を作っていく。リズムだ。役者さんたちが客へと投げる心地よいリズムが、徐々にボルテージを上げていく。ライブでなければ味わえない高揚感こそがこの満足感なんだろうな。「極上の気分をありがとう、村木さんとその仲間たち」と、昨夜はしこたま呑んだのさ。

公演は今日明日と予定されていて、当日券もあるようなのでご興味のある方は足を運んでみてはいかがだろう。同世代ならではのネタもたっぷりと楽しめて気分爽快は間違いなしだ。

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