「あけましておめでとうございます」と交わされるのを、今日は久しぶりに聞いた。栃木県のサーキット、ツインリンクもてぎで全日本ロードレースの取材で、いよいよ開幕である。あまり興味のない読者の方も多いだろうが、うちの会社はバイク関連の仕事も多くこなしていて、この現場は極めて重要であり、サーキットに足を運んでいただくことを切に願っているから広報活動のつもりで書かせていただく。
いくつかのカテゴリーがあり、1000ccクラスの市販車をベースに行われる『JSB1000』がメインレースだ。去年まで年間で8レースだったが、今年より13レースに増えた。これは何年も前から常々訴えていたことで、選手たち全員の強い希望でもあった。8レースでは1度コケたらほぼシリーズチャンピオンはない。無理はご法度だったのだ。それが13に増えたことでコケても挽回がある。無茶できるとまではいかないが、ここぞというところでアグレッシブに攻める場面ができるだろう。これが楽しみである。
加えて、ハイレベルなライダーがこれほど多く集ったのはここ近年にない。速いベテランと成長著しい若手がバランスされていて、熾烈なチャンピオン争いとなるだろう。注目の1年である。
雨の中で行われた予選で決勝のグリッドが決まった。熾烈なとはしたが、頭ひとつ抜けている絶対王者、ヤマハファクトリーチームの中須賀選手がポールポジションを勝ち取った。写真はその記者会見である。大本命どころか、全勝さえも狙えるのではと思える強さがあり、去年チャンピオンを逃したことでひと回りもふた回りもでっかい存在になった気がする。
そして今年の注目は、10年ぶりのファクトリー体制で臨むホンダの高橋選手だ。ホンダは憎たらしいほど強くなくてはならない。今日のレースパンフに掲載されたインタビューでも、宇川監督がそう語っている。決勝は6番グリッドからのスタートとなった。カワサキチームグリーンのエース、渡辺選手は11番と少々出遅れた。去年最終戦でチャンピオンを逃したヨシムラスズキは、津田選手が2番、一昨年までカワサキのエースとして走った渡辺選手が7番といい位置を獲得した。決勝は14時にスタート予定。結果やいかに? こちらでチェックできますよー。