俺たち駄菓子屋で大きくなった。

昨日出社すると、このようにお宝が積まれていた。今回の発売は曜日の関係で10日になる。このブログではすでに紹介されているように、特集はプラモだ。ジャンクと付くのが大きなポイントで、編集長の解説をぜひご確認願いたい。

かわいいかわいい完成品をパラパラとめくると、手前味噌ながらよくぞここまで集めたものだと感心させられる。怒涛のごとく並ぶパッケージは酒のつまみにバッチリで、ちょっと詰め込みすぎじゃねえかってほどだ。そのまんま、編集部員たちの努力の結晶だと受け取ってくだせえ。

そそられながら時間の旅に出かけたのが「情景と歴史」とタイトルされたセクションに並ぶ数々で、ガキの頃欲しかったがギリギリで買うには至らなかったプラモが並んでいる。カワイからリリースされた『風物詩シリーズ』で、だんごやとかおでんの屋台とか近所にあった“いきつけ”の駄菓子屋に並んでいるのを見つけて、こういった風情とでも言えばいいのだろうか、ガキのくせになんとなく憧れた。鉄道模型に代表されるジオラマにも強く憧れがあったが、狭い我が家では120%無理。それ以前にあんな高価なものを手に入れられるはずもなく、このプラモならちょっとだけその世界を味わえるのではと夢を膨らませたのである。が、少ない予算を振り分ける日はこなかった。なんて思い出である。

駄菓子屋にはガキのニーズのすべてが詰まっていた。ニーズだけでなく、そこに集う人間の上下関係や店主とのやりとりまでも学び、そのまま今の呑み屋との付き合いにつながっている。俺たちは“いきつけ”の奥深い楽しさを幼少期に自然と覚えた。と考えると、将来の呑み屋は大変だ。駄菓子屋のような社交場を知らない大人が断然多いのだから。

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