おっさんの責務!?

年齢を重ねていくということは、責務が増えていくことである。そのひとつに地域社会への貢献もあるなと、去年より住んでいる団地の自治会の仕事をしている僕だ。が、活動は日曜日がほとんどだから仕事と重なってしまうことが多く、ちょくちょく休んでしまう不良役員はあまり偉そうには言えないが…。

先日防災訓練があった。年初のビッグイベント、餅つき大会を仕事でキャンセルした僕は汚名返上とばかり参加した。僕が仰せつかったのはAED講習の助手だ。最近あちこちで見かける電気ショックのアレですな。参加者を待つ前に、講師を務めてくださった消防隊員の方からレクチャーを受けると驚きの事実があった。無知な僕は止まった心臓を再始動させるために電流を使うのだと思っていたが、驚愕の事実はこいつは息の根を止める(!?)装置だったのだ。

心肺蘇生の絶対的なキーポイントは心臓マッサージに限るとのこと。昨日の指導では人工呼吸よりもとにかく心臓マッサージだというのだ。気道確保が難しく感染症の恐れもあるからだとのことで、これまでの認識とのズレが大きいことをまず学んだ。続けて問題のAED装置だ。息の根を止めるとしたが、正確には心臓マッサージでの蘇生の妨げになる心室細動と呼ばれる心臓の細かな震えを電気によって取る。そうすることで心臓マッサージが効果を発揮するのだとのこと。逆に心臓停止状態で心室細動が起こっていなければ、AEDは「電気ショックは不要です」と音声を発する。賢い皆さんは僕のような誤解をしていないとは思うが、念のため説明させてもらった。

で、僕の地域貢献なのだが残念ながらほとんど仕事なしで終わった。ヘルメットをかぶって次々に来場する皆さんにアホ面で「おはようございます」と声をかけるだけだ。約1時間半の講習にはたくさんの人が来てくれてよかったものの、僕の仕事が何に貢献したのかわからぬままに訓練は幕を閉じた。うーむ、大活躍は道険しである。

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