1月11日に書店に並んだ『昭和40年男』最新号 (vol.11)。SNSではいろいろな反響が上がっていて、作り手としては喜んだり落ち込んだりする日々を送っています。
今日は、その最新号の巻頭特集『俺たちの笑いのツボ。』から以下の記事を紹介。
昭和40年男たちの笑いのツボを育んだのはテレビだけではない。マンガの影響の方が大きかったのではないだろうか? そんな着眼点から作ったのがこの記事です。『ホモホモ7』や『風雲児たち』などの作品で知られるギャグマンガの大家・みなもと太郎先生に、ギャグマンガのルーツを聞いています。
みなもと太郎先生によれば、テレビの普及で衰退の一途を辿っていたマンガを救ったのが、赤塚不二夫『おそ松くん』でイヤミが放つ国民的ギャグ「シェー!」なのだそう。誰もが「シェー!」をまねしたことで、マンガに市民権が生まれ、これを契機にギャグマンガ人気が高まり、昭和40年男たちがマンガを読む70年代前半へとつながっていったのです。
こうして70年代に入ると『トイレット博士』、『がきデカ』、『まことちゃん』、『東大一直線』、『マカロニほうれん荘』など、シモネタからパロディ、暴力までなんでもありの過激な破壊力でギャグマンガが猛威をふるったのは昭和40年男ならばご存知のとおり。後に『うる星やつら』でオタク化していくまでカオスな時代を形成していきました。つまり、昭和40年男たちは、こうしたカオスなギャグマンガブームを幼少の頃に浴びて育ってきた世代なわけで、その後の世代とは明確に異なる共通体験をもっており、独自の笑いのツボを育んだ世代だと言えるのではないか――これが本記事の論旨です。
ギャグマンガが最高に自由だった時代を知る昭和40年男たちは、ある意味お笑いエリートなのかも…。笑いのセンスとギャグマンガについての記事が読める昭和40年男最新号を、ぜひ全国の書店・コンビニで手にしてみてください。