コンビニやスーパーにはおせち料理の案内が踊り、新聞チラシにもお正月料理の案内がちょくちょく舞い込む。これだけでうれしくなるほどのお正月ジャンキーな僕だ。先日アマゾンのタワーおせち料理が話題になっていたが、あれを買うのはどんな人なんだろうと考え込んでしまった。IT長者とかが好むのだろうか。ともかく、俺たちのガキの頃とは大きく様変わりした、お正月にまつわるモノやコトは多い。俺たちがガキの頃のお正月は貧しさの中から豊かさをひねり出していた。新しい年への期待と元気、そしてそれを盛り上げる創意工夫に満ちていたのだ。これが自分の中に染みついているから、あの頃と同じように様々な工夫を凝らしてお正月を迎えている。少なくとも我が家がおせちをネット予約することはないだろう。
お正月へと向かって最高に幸せな時間が大晦日であり、僕にとっては『紅白歌合戦』だ。湯豆腐をつまみにダラダラと焼酎を飲みながら、年の最後のパフォーマンスに心をゆだねる。一年の激務から身も心も解放されて楽しむ紅白こそ正しい年越しだ。これも幼少の頃にそうして楽しんだからこそ、大切な時間として習慣になっているのだから両親に感謝である。
先日、その『紅白歌合戦』の出場者が発表になった。ふむふむ、赤組トリの石川さゆりさんは「津軽海峡冬景色」だな。対する白組トリの五木ひろしさんには「契り」で締めていただこう。今年は阿久 悠さんの没後10年、作詞家50年、生誕80年のメモリアルイヤーだから、この演出はNHKの責務でしょう。阿久 悠さんの功績はNHKにとっても大きいはずだから、今年くらいはジャニーズのトリを封印する心意気を見せていただこうじゃないか。
もうひとつ楽しみなのが、かつて『あまちゃん』で盛り上げてくれたように、『ひよっこ』の乙女寮の面々によるパフォーマンスを仕掛けてほしい。締めはカワイイカワイイかすみちゃんが「みんな一緒にがんばっぺ」でキマリだ。最終回を締めくくった最高のセリフをドアップでもう一度お願いしたい。以上2点の演出を、NHKさん、なにとぞお願いしますぞ。