給食の恨みと大人の幸せ。

「今日はがっつり食うぞ」と胸に秘め向かったのは、最近ハマった昭和なカレーを食わせるそば屋だ。唸りをあげる腹を抱えてたどり着いたら臨時休業の張り紙が…。「なんてこったい」とガックリ。その気になったおっさんはどこまでも落ち込む。ガキの頃の給食時代から変わらず昼の楽しみはこれしかない。そして思い出した。

僕の通う小学校では、月ごとの給食のメニューが配られた。だがそいつにはしばしば裏切られたものだ。なんでかわからんが、給食のおばちゃんの都合なんだろうと飲み込む小学生だった。期待のメニューが裏切られた時の落胆は大きくその逆は天国だ。と、そんなことを思い出しながら、さて今日はどうしたものだと悩む。昭和なカレーライスとミニたぬきそばのセットに決めていたところからのリセットは難しい。カレーのスイッチは入ってしまったら最後、ありつくまで切ることはできない。いくつもあるカレーの選択肢の中から、僕は足早に歩き始めた。

1時から打ち合わせがあり、時計はギリギリセーフを指していたのだ。歩く歩く。いつも通うそば屋にたどり着き、ミニカレーともりのセットをオーダーした。ランチでの年間登場回数は、きっとここ数年ナンバーワンのこのセットがテーブルに届けられた。温かいたぬきそばを食うはずが冷たいもりになったのは、ここまでの歩きの激しさを物語っている(笑)。

あの日の給食予定変更の悔しさに比べたら大人ってのはなんて幸せなんだろう。自ら好きなものをチョイスできる上、こんなリカバリーもできる。食い物への執着が大きいのは、まだまだ貧しさが残っていた幼少時代を生きてきたからだろう。ハングリーだった分だけ、こんな小さな幸せをかみしめて喜ぶことができるのですな。おっさん万歳!!

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2件のコメント

  1. すごくわかりますw。何を食べるか一度決めて行くと、その店が休みでも完全な方向転換はできずに似たようなものが食べられる店を探しますよね。
    確かに我々昭和40年男は食べ物への執着は大きいのかもしれませんね。

    • シンパシーメッセージありがとうございます。食いしん坊万歳!!

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