出張先の熊本でクライアントとしこたま呑み、シメのラーメンに行くことになった (結局この後スナックに出かけたバカ者だが) 。キャッチの兄さんにオススメの熊本ラーメンを聞くとここが絶対だとのこと。3人のおっさんは笑顔でイン。まずは定番の餃子ビールをオーダーするとここの餃子がじつにうまい。それまで散々焼酎を飲んで乾いた喉にビールを流し込むおバカトリオは笑顔であふれていた。そして満を持してラーメンのオーダーだ。シメのオーダーではぐちゃぐちゃと悩んではならない。男は「ラーメン」の一言である。
待つことしばし。深夜の熊本で期待ばかりが膨らむ。運ばれた一杯はまさにシメにふさわしいシンプルなルックスで、まずはスープをゴクリ。うまい。クセがなくすっきりしていてコク深い。これぞとんこつである。塩っぱすぎず呑んべえの心にまで染み渡るような一杯だった。
僕は普段とんこつを食うことはまずない。とんこつの看板に魅力を感じないのは、東京で展開するとんこつ屋さんは過度な演出が施された店が多いからだ。おっさん化が進むにつれて油の強いのが苦手になっているからなおさらだ。昔ながらのすっきり醤油や味噌ラーメンばかりを好んで食う。ここ数年はラーメンを食うのはほとんどが呑んだ後のシメである。これじゃ体にいいわけないよと暖簾をくぐり、すすりながらわかっちゃいるけどやめられないと口ずさむばかりだ。
と、普段はとんこつを外す僕だが、博多に行けば当然ながらとんこつしか食わない。本場の味わいってのは本場で食うに限る。今回の熊本ラーメンも直球ど真ん中ストレートで心地よかった。麺もストレートなんちって。