ジャパンはどうよ?

このタイトル、郷ひろみかよとツッコんだかどうかわからんがバンドのジャパンの話だ。ハマったという同世代男子は少ないだろうな。ピンときていない方もたくさんいることだろう。メディアの力がマーケットを作り、その人気によって実力がついていったという好例だろう。って、どこから目線だよ。

当時ののバイブル『ミュージック・ライフ』のグラビアで彼らの存在を知った。あのルックスに期待感を持ったのだから、当時の俺は女子かっ。いやいや、冷静に自己分析するとファーストアルバムの『果てしなき反抗』とセカンドアルバムの『苦悩の旋律』というタイトルが持つイメージと、ルックスの退廃的な雰囲気がピタリとシンクロしたのだ。が、アルバムを買うには至らなかった。

ある日、友人とレコードを買いに行った僕はえらく迷っていた。イーグルス、すでに2枚持っているクイーン、ボストン、キッス、ビリー・ジョエル、アバ、パープル、ツェッペリン、ビートルズ (なんじゃ、この無秩序は) なんかも候補でありながら最終的に絞り込んだ2枚にジャパンの『苦悩の旋律』が入っていた。僕より洋楽の知識が少なく、でも僕のように洋楽の扉をこじ開けたいという友人と一緒だった。迷いながら偉そうに解説なんかしたのは、バイブルから得たにわか知識である。

結局僕はロッド・スチュワートの『スーパースターはブロンドがお好き』をレジへ運び、その友人は僕が最後に選から落としたジャパンを買ったのだ。当然聴かせてもらい、しばしジャパンは選択から外れた。頭の「オートマティック・ガン」はよかったがそれ以外ピンとこなかったのと、ガキにはデヴィッド・シルヴィアンの声が好きになれなかった。と、そんな中1の冬の出来事だ。

それにしても当時の邦題と雑誌の力は凄まじい。僕みたいなガキに押し込んでしまうのだから。ジャパンはその名のとおり (!?) 日本発で世界で認められた。クイーンやチープ・トリックと似た軌跡をたどりサードアルバムあたりで人気に実力が追いついたらしい (相変わらずあまり真剣に聴いていない) 。が、このセカンドもなかなかどうしてバラエティに富んでいて十分に楽しめるし、その後の成長がうなずける内容だ (だから、どっから目線だよっ) 。荒さがまたよく、僕にとっては中坊への旅を楽しませてくれるナイスアルバムである。それにしても、1978年 の “日本” の洋楽シーンって楽しいなあ。
 

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2件のコメント

  1. 僕はすみれseptember loveの一風堂の土屋さんがギターで参加しているとのことでjapanを聞き始めました。
    孤独な影
    デュランデュランやトンプソンツインズを聞いてたので
    ショックでした。(暗ーい)
    このおかげでその後ロキシーミュージック、スクリティポリティーへつながりました。

    • DJOGIさんはさすがだなというコメントですね。
      土屋さんが世界規模のバンドで弾くのは、僕も大興奮でした。

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