去年の秋にこの昭和丸出しのそば屋を発見して、必ず訪れるとこのブログで宣言した。そしてこうも綴っている。
〜まずくたって文句は言わない。これだけの昭和を人々にさらし続けているだけで表彰状ものだ。いやいや、続けてこられたのだから味だって間違いないだろう〜
この日よりずいぶん月日が過ぎてしまったがついに先日やっと実現した。
店内は店構え同様に素晴らしいの一言で、作られた昭和でなく長い年月を経て至った風格がある。液晶テレビが少々場違いな感じがしたが、これ以外はほぼ完璧である。
メニューを見ると奇をてらったものはなくセットが充実していた。当然のようにミニカレーのセットに決めてざるのセット(950円。もりだと900円)をオーダーした。待つことしばし。店内を見回しながら昭和の空気を思いっきり吸い込んでいるとやがて運ばれてきた。
まずはそばをすする。うまいっ。特別に誉めたたえるべき要素があるわけでないものの、昭和な外観と店内そのままのお味だと評価すればよいだろうか。ツルツルシコシコのそばと甘ったるくないつけ汁は、幼少の頃に世話になった実家近所のそば屋の味を思い出させてくれた。そしてこの黄色いカレーは、お袋がまだカレールーと出会う以前のS&Bの缶のカレー粉で作っていたのと見た目がそっくりだ。そして口に運ぶとまさに味までお袋のに似ている。正直、あまりうまくない(笑)。だが、昭和のカレーってのはこれでいいのだ。
過度な期待はせず、昭和の文化遺産探訪と思って出かけてみてほしい。ではこのブログで好評(!?)の不親切ガイドだ。文京区の小石川植物園の正門近く。以上、健闘を祈る。