雑誌受難の時期にあって日々悩み、考えるのですが、やはり雑誌を読むという行為をしない人が増えているのは間違いない事実となりつつあります。残念ながら。こんな時代にどんな雑誌をつくれば受け入れてもらえるだろうか、とはおそらく多くの編集者が考え、悩むことでしょう。いや、答えはないんですけれども。死をテーマにした 最新号 (vol.43) を作るにあたっても、そんな面倒で重苦しいことは、雑誌に求めていないよ、と言われたらそれまでだなあと思いつつ。でも、ある人が最新号についてこんなふうに言ってくれて、とてもうれしかったです。「ヒトが絶対避けられない死をこのように娯楽と背中合わせで (?) 料理した雑誌は初めてかもしれませんね」。
そんな初めての “死” 特集号について本日もご紹介します。
平成27年度の厚労省の発表によれば、昭和40年男を含む50代前半の男性の死因第3位はなんと自殺。これはなんとかせねばならぬとつくった記事がこのうつ対策の記事です。取材した井原医師によれば、うつ状態がまったくないままに自殺する人は非常に珍しいそうで、多くの場合は自殺とうつはセットで語られるべきもののようです。極度の疲労が身体と感情のバランスを壊すのが主な要因であり、その対策はといえば、薬も重要ながら、最も大切なのは十分な休息なのだそうです。いろいろな環境、状況によって悩みは異なるでしょうが、それによって受けたストレスでのキズは、十分な睡眠によってメンテナンスすることが必要なのです。
ちなみに、内閣府発表による自殺の原因の分析をみると、50代の死因は経済・生活問題と健康問題が多くを占めているそうです。もっと男女関係とか、家庭の問題が多そうな気がしましたので、ちょっと意外な結果ですね。
ということで、今は自分に関係ないと思っていても、働きすぎだという自覚があるならばぜひ読んでおいて欲しい記事です。もちろん、自分だけでなく、周囲の方への啓蒙ということでも意味ある記事です。うつと自殺の関係についての記事が掲載されている最新号は、全国の書店・コンビニで好評発売中です。