- さあ、今日より大相撲夏場所が始まる。我が家で使っているこの時期の大相撲カレンダーはといえば、撮影当時の4大関が揃ってフレームに収まっている。現時点で見るとちょっと面白いというか勝負の世界の厳しさというか、ご周知のとおり1人は横綱で1人は関脇に陥落してしまった。まるでその明暗を暗示するような4大関の構図ですな。
僕は3年前の夏場所を、生まれて初めて国技館で観た。それはそれは感動の雨あられで、長い歴史と伝統を受け継ぎながらも今の努力や工夫が合わさっていることが僕を揺さぶった。立ち会って勝負がつくまでは激しく重く当然ながら迫力が胸を掴む。が、そこに至るまでの力士はもちろん、関わる人たちを含めて所作がじつに美しい。拍子木の音も呼び出しの声も透き通っていて、これらがすべて2人の立ち会いの瞬間へと繋がっていく。「ああ、神事なんだな」と何度も涙した僕だった。
ラッキーなことに14日目のチケットが取れたから好取組が多かった。一緒に行った先輩と2時前よりちびちび呑りながら集中して最後まで楽しんだ。この時の4人の番付は稀勢の里関と琴奨菊関が大関で、豪栄道関は関脇、照ノ富士関はこの前の場所に新入幕を果たしたばかりの前頭9枚目だった。カレンダーに並ぶ4人は調子の悪い場所だった琴奨菊関だけが負けて、3人は勝った。
稀勢の里関が日馬富士関を破り1敗の白鵬関を2敗で追う展開となり、翌日優勝を逃した。そう、このころより裏切り続けられてきたのだ…が、もう忘れよう(笑)。先場所はあの怪我で優勝を決めたのだから。このカレンダーでも最も笑顔に遠い不器用なところもこれはこれでよい。怪我の具合が心配だが、遅咲きの横綱を精一杯応援したい。大好きな琴奨菊関と豪栄道関の活躍にも期待する。楽しい2週間が始まるぞ!!