やっとの一歩を踏み出した昭和40年男。

撮影/武田大祐
撮影: 武田大祐

ずいぶん前からバンドを組みたいと思っていた。ネットで探すのはおっさんらしくないと、人からの紹介やゲストで呼んでいただいたバンドの方と組もうとするもなかなかうまくいかずに年月ばかりが過ぎ去っていた。だが去年暮れに、やっとのことでメンバーが揃った。20代が1人に30代が1人、そして50代が2人という歳の差が大きなバンドだ。

「浅草秘密基地」の常連さんがライブをやる。そこに前座で出させてもらうことをターゲットにしてオリジナル曲のアレンジと練習を重ねた。持ち時間は40分以内ということで6曲を選び、全部知らない曲だとお客さんが退屈だろうとサービスカバーを1曲だけ入れた。追悼の意味を込めてデヴィッド・ボウイ「モダン・ラブ」をセレクトして、後の5曲はオリジナルにした。そのなかの1曲は今日のタイトルにもなっている「やっとの一歩を踏み出せ」という、50歳を過ぎた枯れた男の歌を書き下ろしたのだった。

若い頃だったら頑張ればなんとかなるぜと歌っていたが、も周囲を眺めても頑張ってもどうしようもないことを残酷なほど見る。だがそれでもやはり前を向くしかないんだという曲だ。応援に来てくれた仲良しのシンガーから「北さんの年齢にならないと歌えない歌だね」とほめてもらった。その他バラエティに富んだ選曲でのぞんだライブは、穴があったら入りたいミスやまだまだ荒削りな部分が出てしまったが、初ライブということで甘い採点にして70点かな。それでもなんとアンコールがかかり、これはうれしいったらなかった。が、前座という立場と40分という縛りでできなかったのは今日になってもチョッピリ悔しいが、イベントなのだからこればかりは仕方ない。

こっちの方がいいとカメラマンが送ってくれたので追加させていただきます
▲こっちの方がいいとカメラマンが送ってくれたので、追加させていただきます

一歩を踏み出すことの快感と、うまくいかなかったことを心から悔しく思う気持ち、またやっとこさながら一本のロックショーを完成させた喜びは51歳の自分をグーンと前へ進めてくれた。『昭和40年男』と「浅草秘密基地」を通じてつながった方々もたくさん見えてくれ感謝である。歩み出したばかりのこのバンドが今後どんな活動をするかは、後日のミーティングで決めることになっている。解散だったりして (笑) 。
 
 

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2件のコメント

  1. 初コンサートが、社会人になってからという小生に、
    初ライブハウス体験を
    ありがとうございました!
    さだ(まさし)さんの、関白宣言 からの関白失脚 ではありませんが、
    やっとの一歩、アンサーソングを期待しております!

    ♪乾杯 みたいに曲の最後で完結するかと思ってたら、違ってたので~(汗

    • 返信遅れてスミマセン。初のライブハウスはさぞかしうるさかったでしょうね。
      うれしいコメントありがとうございます。投げっぱなしが好きな俺です(笑)。

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