マツダは、新世代技術・スカイアクティブ テクノロジーを盛り込んだ直噴1.3Lガソリンエンジン『SKYACTIV-G 1.3』を開発したと発表した。スカイアクティブ テクノロジーとは、車両の走行性能と環境・安全性能を飛躍的に向上させる、マツダの新世代エンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーなどの技術の総称。この『SKYACTIV-G 1.3』では、排気系を除くスカイアクティブ テクノロジーのすべてのエンジン技術を採用した、文字通り最先端量産エンジンといえる。
『SKYACTIV-G 1.3』は、レギュラーガソリンを燃料とする自動車用量産エンジンとしては史上最高となる圧縮比14.0(!)を採用し、特に低回転高負荷領域での高い効率性を実現。従来、高圧縮エンジンに不可避とされていたノッキングを防ぐため、理想的な燃焼室形状をつくるキャビティ(くぼみ)つきピストンや、緻密な燃料噴射制御を行なうマルチホールインジェクターなどの新技術を採用している。圧縮比を上げると内燃機効率は向上するので、スポーツモデルを中心として高圧縮比エンジンが採用されているものの、せいぜい10〜11程度が限界。14というのは量産車としては異例中の異例であり、まさに衝撃的な数字といえる。
いったい、どのような技術によるものなのか、非常に気になるところ。実は先日、同社はHCCIエンジンで第61回自動車技術会賞を受賞している。まさかとは思うが、ディーゼルエンジンのように自己着火させるHCCIエンジンなのであろうか? 興味が尽きない。5月20日までパシフィコ横浜(神奈川県横浜市)にて開催される自動車技術展「人とくるまのテクノロジー展2011」に、当該エンジンを出展している。