2月の中旬を過ぎると東京では沈丁花がいい香りを放つ。瞬間タイムスリップするのは高校受験を終えた日のことだ。私立から始まって最後になる都立受験を終えた帰路で、この香りと出くわしたのだ。それまでのつまらない日々を忘れさせてくれるような香りに、心から癒された気がした。今年もその香りで15歳のあの日へと時間旅行を楽しんで、僕にとってはその瞬間こそが春の到来である。今どきは中学受験が多いが、僕らの時代はごく一部に限られていたのではないだろうか。タメ年諸氏のほとんどが中3で受験を経験して、その苦労から解放された15の春を楽しんだはずだ。
3月になると家の前でこの雪柳が咲く。派手な美しさではないが、カワイイ花に毎年癒される。そしてここまで来ると桜が間近で、春本番まであと一歩だ。沈丁花から雪柳、そして桜が散るまではまさに仕事がピークで、じっくり楽しんでいる時間は無いものの、春の花々はやさしく包み込んでくれてありがたい。
東京の気温はまだ低いが、寒さは冬とまったく異なる。ついさっき、いつもの飯屋では親父とそんなやりとりをした。
「いよいよ春ですね」
「気温は低いけどお陽様がやさしくなったよね」
うーん、思わずいいなとうなってしまった。お陽様、そしてそれがあたたかくではそのままだが、やさしくなったときたもんだ。うーん、これぞ春である。
日本人は季節の移ろいに心を寄せる。四季それぞれに想い出や気持ちがあるだろう。僕にとって春は、婆ちゃんと親父、そして大切な友人を2人も失ったつらい時期でもある。大きく気持ちを揺り動かされたいいことと悪いことがごちゃ混ぜになっていて、日に日に春を感じさせてくれると同時に、いろんなことを思い出す。今年はどんな春になるだろう? ともかく、桜が楽しみな今日である。
あなたのお陰で始めたランニング(^^;
一昨日、多摩川走りながらユキヤナギ咲いてるなあと(^^)v
そろそろブログに登場かと思ったら来ましたな(^^)
一昨年の昨日三人で多摩川走ったんだよね、また是非(^^ゞ
鋭いですな。まさかブログの登場を読むとは。
みんなで走りたいですね。頑張ります。