昨日の表紙はなかなか大きな反響がありました。他のどの特撮ヒーローとも違っていて、なぜかかっこよく感じてしまうのは私だけではなかったようです。あの印象的なテーマ曲と共に、強く記憶に刻み込まれていたに違いありません。表紙にして大正解!?
そんなハカイダーよりも少し先に登場した特撮ダークヒーローがいたのをご存知でしょうか。
それは『快傑ライオン丸』に登場したタイガージョーです。ライオン丸の強力なライバルとして戦いを挑み、一度は片目を失って敗退するも、隻眼で対等以上の戦いを繰り広げたその姿はきっと記憶に残っていることでしょう。戦国大名の子として生まれ、大魔王ゴースンに与しながらも卑怯な方法で相手に勝つことをよしとしないその姿勢は、まさに武士。口笛のテーマ曲も、その存在感を高めました。
本誌では、本作でメインライターのひとりとして活躍した脚本家の田村多津夫さんにインタビューを敢行しています。昭和7年生まれの御大ですが、その語り口は健在。彼によると、作品の長期化を前提にライバルの登場が不可欠となり、マンガ家で、ピー・プロダクション創業者であり、本作のプロデューサーであったうしおそうじさんのイメージイラストを元にして、田村さんがキャラクターを作り上げていったのだとか。時には他の暗黒魔人たちの卑怯な作戦の邪魔をしたり、やられてしまったライオン丸を介抱するなど、ライオン丸を倒すのは自分だ、という信念は敵味方を超越。「敵ながら天晴!」と言いたくなる強さ、潔さ、精神性は、まさに元祖特撮ダークヒーローと言ってもよい存在だったのではないでしょうか。
ちなみに、タイガージョーのことをとても気に入っていたといううしおそうじさんは、後年タイガージョーを主役としたスピンオフ作品の制作も夢見ていたのだとか。作り手側の強い思い入れも、タイガージョーの魅力を高めていたといえるかもしれません。
ダークヒーローへ憧れてしまうマインドを最初につくった存在として、絶対に欠かせないタイガージョーと昭和40年男の関係について考察した記事は必見。雑誌『昭和40年男』最新号は3月11日より発売開始です!
ネコ科猛獣の代表が虎とライオン。
ただ、地球上では虎はアジア、ライオンはアフリカにいて、対決することはありえない夢対決。
日本では阪神対西武の野球を介した対戦で、夢を膨らまれるしかないですね(笑)