僕の人生において(ちょっと大げさ)、邦楽でもっとも多く聞いたアルバムはショーケンのライブ『シャンティ・シャンティ』だろう。2枚組は10代の財布に厳しかったが、清水の舞台から飛び込み手に入れ大切に聴き込んだ。大人になってCDを購入してさらに映像まで見つけてしまったのである。こうしたトホホな投資が少なくないのは、多くのタメ年諸氏も頷いていることだろう。
彼の歌い方に強く影響を受けた時期があったのは、このアルバムのせいである。スタジオ録音の盤も何枚か買ったが、ショーケンは断然ライブがいい。自由奔放に歌いステージでの様子を想像しながら聞いてきた。コイツを手に入れて長年見続けてきた想像とバッチリとシンクロした。長年の夢が叶った気分だ。
多くのタメ年諸氏にとってショーケンは役者だろうが、僕にとっては断然シンガーである。グループサウンズ全盛時代にテンプターズで大活躍した後、沢田研二とのダブルヴォーカルのバンドPYGを経てソロ活動に入った。この時に、柳ジョージ&レイニーウッドをバックバンドに迎え、そのライブアルバム『雷舞』も音が残っているが、僕は『シャンティ・シャンティ』の方が断然好みである。余談ながらバックバンドを強力な連中がやって売れっ子になるのは、ディランのバックでザ・バンドや僕ら世代だとボズ・スキャッグスのバックのトトなんてのが馴染みがある。
それにしてもカッコいい。30代の若さと円熟がうまくバランスされていながら、荒々しさはロックそのものだ。今夜もコイツの世話になろうかな。
俺にとっての北村Pのソレは、ショーケンの【アンドレ・マルロー・ライヴ】なんよね。
バンドやろうと東京に出て間もない頃、まだメンバーも集まらず孤独で、よみうりランドへそのライヴを独り観に行ったわけで。
DVDを観る度に、小田急線:経堂のボロアパートに住んでいたしょっぱい青春時代がクロスし、客席にあの頃の自分が映っていないかと、ついつい探してしまいます。
現在、BS12トゥエルビにて毎週火曜〜金曜21時より、【傷だらけの天使】の再放送やってまっせ!
ヤザワさんからは書き込みが入ると思ってました。そのくせ返信遅れのバカモノです。
いいですね、お互い青春とショーケンが結びつくのは。