我が社は10年前まで元赤坂に事務所があり、ほど近い寺院『豊川稲荷』によく通った。先日赤坂で打ち合わせがあり、久しぶりに手を合わせようかと向かったところ、こんなすばらしい言葉と出会った。単純明快だがズシンとくるじゃないか。そしてふと気付かされたのは、かつてはよく使った言葉の丹精がここ最近ご無沙汰になっている。
丹精を込めてとは小さな頃より聞かされ続けた。美しい心でなにかを作り上げることをよしとする、日本人の心の行くべき方向を示す言葉だ。それがよき人生に繋がるとはまさにズバリ直球だが、日々に追われていると丹精が流されていくことがある。いかんいかん、忙しさとはとどのつまり自分自身が招いていることで、それこそ日々丹精を込めて諸事にあたれば追われるような忙しさとは決別できる…、はずであると自分に言い聞かせつつ今日も抜け出せないバカモノである。
さて、タメ年のみなさん。ここはぜひ一度訪れた方がいいスポットですぜ。小さな寺院ながら見所が満載で、それこそいたるところに丹精の込められた仕事が見られる。今にも動き出しそうなきつねさまや、豪華すぎない社殿をゆっくり時間をかけて楽しむといいだろう。
さて本題(!?)のグルメ情報だ。境内で営業している家元屋のラーメンはおっさんのハートを撃ち抜く。スッキリとした昔ながらの醤油ラーメンは、昨今の喧噪をまったく無視したすばらしい一杯だ。そしてきつねさまの大好物で拵えたいなり寿司も絶品で、このセットは豊川稲荷の王道である。お参りを終えたら、丹精込めて作られたこれらのセットで、よき人生に近づけてみてはいかがだろう。いってらっしゃ〜い。