最近、真空管アンプでアナログレコードを聴かせる店にちょくちょくお世話になる。つい先日もプレイヤーの真ん前に陣取って、ダイヤーストレイツの『悲しきサルタン』をリクエストした。するとなんとドーナツ盤が出てきて、思わずこうして撮影したが、暗い店内で画質がよくないのはご勘弁いただきたい。
中坊には難解なヒットだった。ボソボソとしゃべるように歌うのは衝撃(まだディランと出会っていなかった)で、子供心にこれほど渋い曲がよくぞ『ダイヤトーン・ポップス・ベスト10』にランクインしたものだと、どこから目線だと今さらながら突っ込みたいガキだ。そんな印象だったが、テープに収めて聴き込んでいくと次第に虜になった。噛めば噛むほどじゃないが、なんともいえないカッコよさはそれまでの僕がまったく知らない世界だった。ギタープレイも胸に刺さり、指でエレキギターを弾くのにふれたのは彼のサウンドが初めてで、後にギターを弾くようになった僕はマーク・ノップラー先生をずいぶんと真似たものだ。
よくよく考えるとこの曲はライブ音源しか持っておらず、ずいぶんと久しぶりに聴いたことになる。やはりいい。70年代の後半によくぞこのサウンドを引っさげてシーンに登場したものだ。バンドもさることながらレコード会社に深く感謝する。
ダイヤー・ストレイツはアナログ盤に限る。持っているライブ盤もアナログでたまに引っ張り出しては楽しんでいて、惜しまれるのは来日公演に行かなかったことだ。さんざん悩んだが極度の金欠ミュージシャンにチケットは買えなかったのと、またきっと来ると軽く見ていた。ポリスと並びデビューからリアルタイムで感じながら強く影響を受けたバンドで、同じくステージを見ていないのが悔やまれる。そこで双方ともライブ音源を聴く機会が多くなるのだ。
先日聴いた『悲しきサルタン』は中坊の頃を強く思い出させてくれ、うまい酒を呑みながらのすばらしい時間だった。激務の疲れを癒すのは酒とロックですなあ。
Dire Straitsといえば,Money for Nothingを思い出してしまうのは,
やっぱり若輩者だからですね(苦笑)
ですね(笑)。いやいや、名曲です!!