カレー好きの昭和40年男が作るカレー。

%e3%82%ab%e3%83%ac%e3%83%bcまだ創刊間もない頃の『昭和40年男』で夏を大々的に特集したことがある。俺たち世代の夏はこれをやっとけ的な題材をいくつか挙げて、僕自身が体当たりで敢行したものもあった。そのひとつが、夏なんだからカレーだろと本格的なインド風を作ってみたのだ。スパイスを揃えて山ほどあるレシピを参考にしながら、昭和40年男の僕好みに調合していくのは楽しくも大変な作業だった。以来、カレーが食いたくなるとついつい手を出してしまう。食いたくなるからだけでなく、料理は脳をリラックスさせてくれる。というのは、以前同業の先輩から聞いた「料理している時間は頭から完全に仕事を外せる」という言葉からで、実際に厨房に立ち野菜のカットを始めると仕事のことをしばし忘れることができた。まな板や鍋に普段と違う種類の集中を注ぎ込み、なんとも日頃の疲れが癒やせる気がするのだ。プラスしてうまいもの(!?)が食えるのだから一石二鳥である。

スパイスから作る本格的なカレーは非日常でいいが、市販のルーを使ったカレーもやはりいい。僕らの幼少期はカレールーの発展期で、次々に魅力的なコンセプトのルーが競うようにデビューした。そんな中で僕の好みはジャワカレーである。インド風カレーで習得したテクニック(!?)をルーのカレーに投入して、うまいカレーに仕上げるのが最近の僕のトレンドだ。

タマネギを材料に明記されている倍とトマトホール缶を用意する。トマトホールは好み次第だが大きな箱で1〜2缶投入していて、先日煮た大きなのと小さいのと組み合わせた14皿分で2缶はちょうど僕好みだった。倍用意したタマネギの半分、つまり通常の規定量は粗いみじん切りにしてよーく炒める。焦げないように注意しながら20分くらいひたすらよーく炒めるのだ。これを肉と野菜を炒めたところにつぶしたトマトホールと一緒に投入してしばらく煮立ててから水を入れる。あとは作り方どおりで進めればいい。スパイスも香りを嗅ぎながら、極めていい加減にぶち込むのが楽しい。これが昭和のカレーをチッョピリハイカラにする。作った日と翌朝にかき込んだら残りを冷凍しておけばいつでもうまいカレーにありつける。ジャガイモとニンジンは冷凍に向かないから、2日で食いきれる分しか入れず、マッシュルームは冷凍にも耐えるから入れることにしている。

先日ちょっとの時間を見つけて煮込んだらやはり脳はスッキリだ。暮れの日々にグチャグチャされた頭がスッキリとリセットできて、後は仕事納めまで走るのみである。たまには料理もいいものですよ。ぜひっ。

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2件のコメント

  1. 高校生の頃、木曜日はカレーの日でした。
    なぜ木曜日やったのかも忘れてしまいましたが。
    部活動から帰宅して風呂の後「ザ・ベストテン」を見ながらカレーでした。
    もう、おふくろのカレーは食べられませんが・・・。

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