今住んでいる街に引っ越してきたのは2010年の12月だった。以来、毎年楽しませてくれるのが最寄り駅にほど近いこの大イチョウだ。東京では数日前からイチョウの葉は落ち始めて、アチコチで掃除が大変そうなのだが、コイツはまだ青さが残っている。毎年半月以上遅れて見頃になるのがこのイチョウのいいところだ。
そう、遅いことは決して悪いことじゃない。デジタル技術は猛烈なまでに社会のスピードを上げた。ビジネスシーンでは遅いことは致命傷となる場面ばかりが増えて、息が詰まりそうななかで必至にしがみついて今にも息切れしそうな同世代が多いだろう。いやいやその逆で、俺のスピードに社会がついて来ないぜといっているスーパービジネスマンもいるだろうが、僕のまわりには息切れ野郎が多い(笑)。
こんな世の中だから響くものがある。それを追い求めることが我々世代には大事なことなのだろう。じっくりと時間をかけて、社会からは遅いといわれてもコツコツと積み上げていく。かけた時間分だけおおらかで優しくなる。そんな仕事や行動をしたいなと思うが、凡人の僕はなかなかそこに舵を切れずスピード社会に息切れして遅れ気味ながらもなんとか仕事をさせてもらっている。
なんてことを年の瀬になると考え込んでしまう。そしてこのイチョウにまるで励まされるような気になる。「遅いのも悪くねえだろ」と。
あえてのアナログ。
必要なときもありますよね(^∇^)
ヒロさんありがとうございます。
アナログっていい響きだなあ。
おおらかで優しさに包まれた社会を作る鍵は、
もしかしてこのS40年生まれ世代にかかっているのかも?
……なんて思ったりして。