ミートソース好きおっさんに驚愕の754円!!

%e3%83%86%e3%82%99%e3%83%8b%e3%83%bc%e3%82%b9%e3%82%99ちょっと呑み足りず小腹が減っている。よさげな店はすべてのれんを仕舞った25時の街で、ファミレスは便利な存在だ。ガラガラの店内でパソコンを広げてワインとサラダをオーダーしてしばしまったりする。ワインのおかわりと一緒に頼んだのがこの一皿だ。ミートソースとナポリタンはおっさんにとっていつもごちそうで、この生パスタのミートソースをオーダーした。十分にうまく754円は驚愕である。

飲食チェーンのスケールメリットには感心させられながら、個人店を心配してしまう。僕らが成長した時代は店主の知恵や努力が盛り込まれた個人店ばかりだった。昨今は駆逐されていく一方で、僕好みのご高齢の夫婦でやっているような店はギリギリのところで踏ん張っている店がほとんどだ。仕入れ量の違いは一皿の値段に跳ね返る。が、飲食は完全なるデフレ構造だからそうそう値段は上げられず、利益を削って供している。食材の質は落としたくないと言う。でも食材は高騰気味で、ついにやっていけなくなったなんて店をいくつも見てきた。もしも個人店でこの一皿に勝てるクオリティで供するとしたら、4ケタの値段を付けなければ無理だろう。

少し前にある親父さんが、飲食産業なんて言葉なんてない時代から営業してきたとおっしゃっていた。そして産業になった今、大きなところにかなうはずがないから隙間でひっそりやるんだと。そんな構造変化はバブル直前から急速に進み、その恩恵を享受しながら大切なものを失ってきた。若い世代や子供たちの舌が心配でならぬ。深夜にひとりでそんな重い気持ちになりながら食べてもちっともうまくない。後悔しながらも、ホールを1人で切り盛りしている同世代の男性に頭が下がる。みんなみんな大変なんだなって、ちょっぴりみゆきさんワールドな夜だった(笑)。
 

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