先日、まだちょっと早いけど忘年会1号をかっ飛ばした。「今年もありがとうございました」とグラスを重ねるのはなんとも気分がよろしい。この日はあたたかかったが気分を盛り上げようと鍋にして雑炊まで楽しみ、キッチリとカラオケに繰り出した。
昔、長年にわたって居酒屋でバイトしていた。異常な忙しさに加えて12月だけ深夜営業を組み込むからシンドイったらなかった。さらに深夜営業明けにもかかわらず、ついつい呑んでしまいほとんど寝ない日が多くあった。若さってのはすばらしい。なんとか30日を迎えると大晦日と元旦だけの冬休みをめいっぱい楽しむ。これもほとんど寝ずに過ごすのだから、若さとは偉大なものよ。そして年が明けると12月のことがウソのように店は暇になる。新年会ってのは少なくて、多くの方々が楽しむのは年を忘れる方なのだ。そしてちょっと忘年会からはそれるが、おもしろいことに鍋物の注文は1月になるとガタンと減る。おそらく鍋でもつつきながらと一杯に誘うのは、鍋のシーズン始めの合い言葉なのだろうと勝手な解釈をしていた若き僕だ。
さて、今年の手帳にも忘年会の予定が次々に書き込まれている。「その日は埋まっているので二次会から合流しますよ」なんて日もあるほどでうれしいお誘いが後を断たない。全部に出ることは当然ながらできるわけがなく、残念なことに断らなければならないときは「新年会にしましょう」と言う。これがほとんど実現しないのだから、前述のとおりにやはり人類は忘れる方を重視するのだ(笑)。
いやいや、世話になった方々と1年を振り返るのは仕事人にとってかけがいのない時間であり、ご褒美である。ヘベレケになっての別れ際に「ではよいお年を」なんてキッチリと挨拶を交わす瞬間が、翌年の仕事のパワーに変わる。ずっと忘年会を続けている人もいれば、今年初めての方、残念ながら今年はなくなってしまった人などなど、悲喜こもごもあるが、51歳の忘年会シーズンを笑顔で突っ走りたい。