おっさんが愛する立食いそば。

%e8%92%b2%e7%94%b0%e7%ab%8b%e3%81%a1%e3%81%9d%e3%81%af%e3%82%99蒲田ってのはステキな街だ。徒歩圏の家に9年住み、以後2回引っ越した団地も蒲田から電車ですぐのところを選んでいるジャンキーだ。

昨今の立食いそば屋、いや飲食店全体がチェーン店に押されていて個性豊かな店が減る一方だ。蒲田も同様の傾向だが、どっこいがんばっている店が多いから愛している。こんなステキな立食い(立喰としているが)そば屋が駅の真横にある。しかも天ぷらそばが290円という安さだ。味についてはグチャグチャ言わない。安くてうまくて早ければそれでよく、キビキビとしたおばちゃんがいるのも魅力だ。いつからここにあるのか定かでないが、僕が住んでいた頃には間違いなくあったし、店内のいい疲れ具合からも年季を感じさせる。

中学生の頃に荒川線の三ノ輪駅近くにあった『雪国(風情あるね)』という店が、僕の立ち食いそばデビューだった。友人が連れて行ってくれ、まずはつゆだとすすった衝撃は今もハッキリと覚えている。塩っぱくて甘くて強い味だった。このデビューからちょくちょく使うようになって「雪国する?」なんてセリフを交わしていた中学時代だ。

時は流れて高校時代も馴染みの立食いそば屋ができる。僕が通った高校は校門からスグのところに立食いそば屋があり、3年間がっつりお世話になった。ここは高校生相手を意識してか、ハイカラな揚げ物が多かった。コロッケそばやウインナー天そばなんてのがラインナップされていて、よく食ったものだ。休み時間に学校を抜け出してズルズルッとやるヤツも多くて、決まって「そば臭っ」と言われるのだった。なんて、想い出がたくさん詰まっているのは、やはり安くてうまくて早いのと、それぞれの店に個性があったからだろう。

昭和の香りが漂う店を見つけると、お腹が減っていなくても入店してしまうおっさんだ。応援の気持ちと、中高生のカワイイ自分への時間旅行を楽しんでいる昨今である。

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

Twitter で

2件のコメント

  1. 福岡はそばを食べる文化がないとですよ。 うどんの立ち食いが駅の構内に昔よくあったとですが
    やっぱりそばが洒落と~ですね(笑)  時間旅行 いつも街中を歩くとふと過去に帰り夢の中にいる
    自分に 又 はっと気付きまた現実に戻る自分がいます。
     

    • 博多言葉がいいです。秘密基地はこうしましょう。
      そばが洒落てるとはそんな感覚はまったくないです。

コメントは受け付けていません。