渡辺一樹選手へエールを贈る昭和40年男。

かわいい『昭和40年男』の発売直後は書店とコンビニに立ち寄り販売状況を眺める。紙ジャンキーの僕だから、自分のところをチェックすると棚の物色を始めてしまい「おっ、これは」とレジに運びカバンがドンドン重くなる。最新号 (vol.40) の動きが好調のようでつい財布のヒモが緩んでしまい、昨日は3冊も購入してしまった。まだご覧になっていない方はぜひ手に取ってください。さてさて、今日も昭和40年男のつぶやきにお付き合いいただこう。今日はこのブログでちょくちょく登場する若者の話だ。

カワサキの看板を背負って国内最高峰のバイクレースを戦う渡辺一樹選手が、先週の日曜日の最終戦のレースで転倒に巻き込まれ、ちょうど1週間経過した昨日にその報告を書きあげた。あっけなく終わってしまったのはどれほど無念だったことか。その感情を押し殺すように綴っているのは、間近で見ていただけあって泣けてくる。続けざまに、チームからの離脱についてアップされた時にはもう日付が変わっていた。関係者やファンへの感謝が丁寧に綴られた文章に、涙があふれないわけがない。

渡辺選手とは4年前に初めてトークショーで出会い、この3年はカワサキと共催しているイベントのレギュラーゲストとして活躍してくれた。8耐やウチの会社の単独イベントにもご登場願い、多くのトークショーを展開してきた。しゃべる仕事が意外と多い僕だが、これほど多く語り合った者はいない。仕事のいいパートナーであり、息子のように思えることもあり、また屈強な男の表情も見せる彼と本当にいい付き合いをしてきた。去年の秋に25歳になった彼と僕が今年の誕生日を迎えるまでは、ダブルスコアコンビを名乗っていた。そのくらいの歳の差ながら、仕事に対する姿勢や努力は学ぶことばかりだ。さらに20代の中盤という伸び盛りの時期に真剣に付き合ったことから、老け込んじゃいけねえと何度も奮い立たせてくれた。

先週の全日本ロードレースの土曜日、予選直前にトークショーを展開した。優勝を狙うと宣言して会場を沸かせた
先週の全日本ロードレースの土曜日、予選直前にトークショーを展開した。優勝を狙うと宣言して会場を沸かせた

今年はシーズン後半になってやっと頂点が見えてきた。最終戦ではまさしく4年間の集大成として、表彰台の真ん中に立つことだけを考えていた彼だ。カワサキのライダーとしてひとつピリオドを打つ彼に優勝を決めてもらい、スペシャルトークショー仕掛けようと準備していた。僕にとっても一つのピリオドになるトークを笑顔で展開したかった。が、結果は前述のとおりである。時速200kmを超え、しかも長いストレートに入った直後のアクセル全開状態で転倒車に巻き込まれた。彼のブログでは体を守ってくれた装備に感謝し、巻き込まれた自分を責めている。まさに、男は黙ってサッポロビールの精神であり、26歳ながらあっぱれだ。

今現在、来シーズンのことはなにも決まっていないようだが、どうなろうと来年のステージでしゃべる機会を作ろうとしている僕だ。どんな状況になっていても、前へと突き進んでいることは間違いない。世界の頂点のレースで活躍する彼を見守ることが老後の楽しみである(笑)。いや、見守るだけでなく、今後ますます成長していく彼としっかりと相対することができるおっさんへと日々磨いていくことが課せられる。彼とはこれからも切磋琢磨を続けていく。
 

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2件のコメント

  1. プロレーサーなら仕方ない事とはいえ、残念ですね。
    来年の8耐でまた彼の走りを見られる事を期待しています。
    (宿確保済)

    • 本当に残念ですよね。カワサキファンを熱くさせてくれた若者でした。今は来年の新天地での活躍に期待しましょう。

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