今年も秋のバイクイベントラッシュで、毎週末に日本のどこかしらで叫ぶことになる。日曜日は佐賀の天山スキー場でめいっぱいの声を張り上げてきた。
カワサキとの共催イベントがスタートしたのが1998年、大分県のサーキットだった。以来、100回以上のイベントを僕は1度も休むことなく続けてくることができた。集まってくれる方々の気持ちに支えられてここまできたのだ。会場のみなさんに「第1回目に来た人」とマイクを向けたところ10人ほどが手をあげてくれた。いやあ、人に歴史ありだよ。誕生日前だったから当時32歳の僕だ。
参加者のなかに歌手の尾形大作さんがいた。モトクロスのライセンスを持っているほどのバイク好きで、ステージに上がって欲しいと頼むと快諾してくれた。僕はいきなり紅白歌合戦の舞台での話から入った。極度の緊張は、客席の1人を見つけてその人をターゲットにして歌うことでクリアするとのことだった。フムフム。さらにバックヤードで恐縮ながら質問をさせてもらった。同じ歌を何度も歌う歌手にとって、どう気持ちを維持するのかと。すると客席には必ず初めて聴きにきてくれた人がいるはずだから、そこを意識するだとのこと。シンプルな回答ながら継続してきた人の深さがあり、思わずジーンとはきてしまった僕だ。
このイベントも同じこと。どの会場に行っても初参加のライダーがいる。逆に前述のとおり、18年前にもきてくれたライダーがいる。300人に満たなかった第 1回目から時間を経て、日本中どこに行っても雨が降らなければ1,000人を超すイベントになった。この間にずいぶんと世の中は変わった。とくにコミュニケーションの激変はおっさんにとって困惑するほどだが、ライダーが集ってそのシンパシーに酔うミーティングイベントの心地よさはなにも変わってない。本質は変わっちゃいないのだ。あたたかさや優しさがこの会場にはある。終了後に心を込めて見送り、帰路につくライダーたちが手を振りかえしてくれるのも18年に渡って同じ光景だ。このイベントに僕はどれほど成長させてもらっただろうと、あらためて感謝の気持ちが強くなった佐賀の1日だった。
尾形大作さんかぁ、30数年前に愛車(だと思う)のVF750マグナと共に超メジャー二輪雑誌のO誌に出られていましたねぇ。
演歌に興味無かったので失礼ながらダレこのひと?ってカンジでしたが、そのすぐ後にアパッチけんさんや根津甚八さんなんかとモトクロス勝負をするTV番組に出演されていたのを見て急激に好感度があがり、数年後にヒットした無錫旅情をカラオケで歌えるまでになりましたよ(笑)
名曲ですね。すばらしい。僕もこれを機に覚えようかな。