出張先の浜松でのこと。次のアポを考えると昼飯に1時間ほど使える。ならば食後にパソコンを広げられるゆったりしたところと思い、百貨店のレストラン街に行ってみた。僕はファミレスやファーストフード店に1人で入るのが苦手だ。コーヒー一杯で快適に仕事ができるなんて仲間は言うが、女子チックな雰囲気がどうも落ち着かない。てなわけでレストラン街なのだが、これはこれで選択が難しい。和食や寿司、卵料理なんてのがあるがどうもパソコンを広げにくそうだ。そこで選んだのはこんな感じの中華料理店だった。ガツンと食べたかったし、女子チックではなかろうとのセレクトだ。
ラーメンと半チャンを注文して待つことしばし。可もなく不可もなくというのがしっくりとくる百貨店の味で、個性はなにもないが決してまずいわけじゃなく当然のように完食した。さて、主たる目的は仕事を少しでも進めることだとパソコンを取り出そうとしたときに気が付いた。広い店内に男がいない。客はすべて女性ばかりで、厳密にいえばママや婆ちゃんに連れられた小さな男の子はいるが毛のはえた男は僕1人だ。「うわーっ、こんな中で俺おっさん丸出しでラーメンをすすっていたんだと」なんだか恥ずかしくなってしまった。
そして瞬間的に思い出したのが小1の記憶で、母親に連れられて銭湯に行ったときのことだ。当時はまだ1人では行かせてもらえず、両親どちらかに同行する。小1ともなれば女湯は少々恥ずかしく、父親についていきたいのだが彼は晩飯前に行くのが好きで、陽が長くなると遊びの時間と重なってしまい母親と行くことが増える。そんな夏が近づいてきた頃、同じクラスのきみこちゃんとはるみちゃんに会ってしまった。しかも彼女らは親同伴でない。自分たちの力で銭湯を楽しんでいたのだ。これには男の尊厳をズタズタにさせられた。湯船のへりに腰掛けてちょっとのおしゃべりをしたが、まったく乗れないでいたのをハッキリと記憶している。まだまだおしべもめしべもわからないものの、恥ずかしいったらなかった。
もしかしたらこの体験がトラウマになり僕は女子チックな店が苦手なのかもしれないなんて、記憶の奥底にあった女湯体験と連結させたのだった。同時に思い出したのが「女の中に男がひとりっ」と、幼い頃に使ったののしり言葉だ。翌日の教室では覚悟していたが、きみこちゃんとはるみちゃんはそうして僕をいじらなかった。今さらながら、なにか寛容なご判断があったのかな。
「女の中に男がひとりっ」の中華料理店で結局パソコンなんか広げられるはずもなく、そそくさと店を出たのだった。
記事とは関係ないことですが、今宵フィガロに初めて行きました。
会社の社員旅行で山形かう浅草に泊まりだったので是非ともと思いいってみましたよ!
すいてましたがヽ女性の常連さんがいらしたので静かに一杯のんで帰りました。
今度はs40の皆様と飲みたいですねえ~