いよいよ明日に迫った最新号 (vol.38) の発売。毎号ドキドキしているのですが、今回は挑戦的な表紙ということもあって、いつにも増してのドキドキ具合です。今はとにかく売り場で善戦してくれることを祈るばかり。みなさん、買うかどうかは別としても、ぜひ書店・コンビニで手にとって見てください。読めば絶対にその価値が分かってもらえるはず、と思ってます。
さてさて、昨日は草刈正雄さんの記事を紹介しましたが、今日はもう一人の大物俳優への取材記事を紹介したいと思います。
そうです。『友よ、静かに冥れ』で主演した 藤 竜也さんです。藤さんといえば、数々の作品で圧倒的な存在感を示し続けてきた俳優で、昭和40年男にとっては兄貴的な印象の強い役者ではないでしょうか。最近では若手監督からのラブコールにも応え、多くの作品でその渋味を存分に発揮しています。
初期角川映画では、とくに松田優作さん主演作品に代表される映画でハードボイルドというジャンルを確立してきました。男の美学をひとつの雛形とするこのジャンルは、ともすればエンターテイメント性に乏しくなりがちで、商業的には成立が難しいとも受け取られがち。ところが、そこに一つの見識を認め作品化してきた初期角川映画には、それまでになかった魅力が詰め込まれていました。『友よ』はそうしたハードボイルド作品においても、異色な作品。北方謙三の同名小説を、丸山昇一さんが脚色し 崔 洋一さんが監督したもので、舞台は原作の北日本から沖縄に変更されています。
本作について 藤 竜也さんは、自分がキャスティングされたことに、大作路線を歩んでいた当時の角川映画、しかも主演であったことと合わせてとても意外性を感じたと語っています。とにかく主演は重い、と本作に力が入っていたことを思わせるコメント。また、本作の見どころでもある原田芳雄との殴り合いのシーンについても、その後のアクシデントを含めて詳細に語ってくれました。
取材現場での静かな、しかし淡々とした雰囲気は、我々が思うイメージどおりの 藤 竜也さんそのもの。そして慎重に言葉を選びながらの語り口は、役者として人間としての真摯な姿勢を感じさせるもので、参加者一同を感動させるのに十分でした。そんな感動もじわり伝わる記事になっていると思います。
ということで明日発売の『昭和40年男』最新号、ぜひ書店・コンビニで手にとって見てください。