ツイッターで紹介したとおり、昭和40年男は販促EXPOに出展中です。今日も東京ビッグサイトへ行き、そのPRをしてきましたが、知っていてくれる方、激励してくれる読者もいらっしゃる一方で、昭和40年近辺の生まれなのにその存在を知らないという方もいて、最近は少しずつ知られてきたように思っていたものの、認知度はまだまだなんだなと感じました。もちろん、未来の読者がまだたくさんいるということでもあるので、がんばりがいもあるというものです。
さてさて、先日公開した最新号の表紙ですが、みなさんいかがだったでしょうか。ある意味、6月号のオカルト特集以上にオカルトチックな雰囲気もあるのですが、インパクトはすごい。どんな反響がくるのか、怖いような気もします。今日は、この号の巻頭特集の全貌について紹介させていただこうと思います。
表紙で謳っているように、今回は角川映画を特集しました。もちろん、ここで言うのは1976年公開の『犬神家の一族』に端を発する初期角川作品です。企画では86年までの約10年間をひとつの節目として取り上げました。昭和40年男が11~21歳の時期にあたりますから、親とではなく、友だちやひとりで映画を観に行き始める頃ではないでしょうか。
そもそも、物心ついた頃、話題の映画=洋画だったという昭和40年男は多いでしょう。家庭へのテレビの普及に伴って完全に低迷期に入っていた当時の邦画界に、当時の子供たちを惹きつける作品は多くはありませんでした。それこそ『日本沈没』や『ノストラダムスの大予言』くらいで、あとは春休みや夏休みにやっていた東映まんがまつりや東宝チャンピオンまつりくらいだったのでは? 『寅さん』や『トラック野郎』は一定の人気がありましたが、親に頼んで連れて行ってもらうような類の作品ではなかったはずです。その点、洋画は『エクソシスト』や『燃えよドラゴン』、『ジョーズ』に『エマニエル夫人』など話題作が目白押し。子供といえど、そちらに話題が集まるのも合点がいくというものです。
しかし、そこに突如彗星のように現れたのが角川映画でした。莫大な製作費、壮大なスケール、印象的なテレビCMの大量投下、メディアを賑わす多彩な宣伝イベント、原作や主題歌のメガヒット…これらは当時子供だった昭和40年男の間でも大いに話題を集めていきます。ややもすると「商業主義」として批判される向きもあったこれらの角川作品ですが、小難しい映画よりもエンターテイメント性の高い映画に注目が集まるのは当然のこと。そしてそれまで”ジーパン”だった松田優作が映画俳優となり、やがて薬師丸ひろ子を筆頭に原田知世や渡辺典子らが登場すると、スクリーンで活躍する彼や彼女を観たくてこぞって映画館に足を運んだはずです。
かくして問題作や大作、話題作を次々に生み出した角川映画は、期せずして昭和40年男にとっての青春映画となっていったのでした。今回は、これらの作品群がどのようにして生まれ、昭和40年男に何を残したのか。多くの証言を元に考察しています。角川映画をこうした切り口で取り上げた雑誌はこれまでなかったはず。どんな映画雑誌、映画評論にもない切り口と自負しています。昭和40年男なら映画好きはもちろん、そうでなくても絶対に楽しめる一冊に仕上がっています。
ということで『昭和40年男』2016年8月号は全国の書店・コンビニにて7月11日より発売予定。ぜひ手にとってみて下さい。
「犬神家」といえば「すけきよ」じゃないか!と思ったらタイトルの中に。。。
やるねー。ちょこんとのぞく佐清さんがかわいい感じです。
>> Honey O’Rouke(はにー) さん
ぜひお楽しみに!
何が斬新ってやはりメディアミックスのはしりでしたよね、角川映画。
主題歌、映画、そして、さらには新人デビュー(役者も歌手も!)も絡めてしまう大胆さ。
ということは特集記事の切り口もそれだけ広がりそう。本屋に並ぶ日が超楽しみです!