桑田さんと昭和40年男の絆は深い(!?)。このブログでしばしばネタにしている、中1夏の衝撃的な出会いが今に繋がっている。あれから長い年月の中で、桑田さんはいつも彼自身の広〜い世界をしなやかに提示してくれている。洋楽と邦楽、その他民族音楽を桑田さんというミキサーにかけて出て来る変幻自在のメロディとリズムに、言葉のマジックが組み合わさり、僕らはいつも興奮させられるのだ。
遅ればせながら、桑田さんの新曲は聞きましたか? 今回リリースされた4曲はそれぞれに桑田節だなと楽しめる曲ばかりで、そのすべてをNHKの『SONGS』で紹介していた。ビデオに撮っておいたこれを観てビックリした。番組では『ヨシ子さん』を問題作としてその謎に迫る。4人の著名人たちがこの問題作の謎解きをするのだが、そのコメントに対しての桑田さんのアンサーがいちいちおもしろい。
たとえば印象的に登場する「上鴨そば」に対して、桑田さんは違う風に聞いているんじゃないかと分析する。このコメントに対して桑田さんは、行きつけの店で断られたと説明する。20年くらい前の出来事で、以来その店に通うが「上鴨そば」は食べていないと。スッコーンと抜けている答えで、青空に飛んでいくホームランボールみたいに気持ちいいじゃないか。これをどう受け取ろうといい。
つい昨日も日テレの大型音楽番組で披露していた。仕事から帰ってなんとなくつけたテレビで観られたのはラッキーだった。問題発言とともにさすがのパフォーマンスを披露する桑田さんはかっこよすぎる。新曲4曲の中から2曲を披露して、1曲目の『大河の一滴』は桑田さんらしいカッコいい曲で、UCCの缶コーヒーのCMにも起用されている。まずこれでお茶の間を安心させて、満を持して繰り出したのは問題作『ヨシ子さん』だった。お茶の間相手に民放の生放送やNHKでコイツを披露できる男が存在することに、うれしくはしゃぐ昭和40年男だ。そして意識はあの中1の夏の日へと繋がっていく。ヨシ子さん、そして桑田さん万歳!!