先日実家に帰ると、街のアチコチでこのポスターを見かけた。6月の第1週末は物心ついた頃から祭りで、変わらぬポスターに思わず胸がときめいた。
初めて天王祭に参加して山車を引いた日は、覚えちゃいないくらい小さな頃で、うっすらとした記憶が成長に連れて少しずつ鮮明になる。そしてやがて神輿デビューを果たすのだ。今じゃすっかり縮んでしまった身長だが、当時は大きい方だったから早めのデビューだった。年に1度しかないのだからと思い切って入った世界は、大変な背伸びを感じたものだ。1個上や2個上でさえ絶対的な存在なのにもっと上までいる。そんな怖い(!?)方々が優しく迎え入れてくれたのが神輿の世界で、後の人生に強く影響を残している。神輿を担ぐときは後輩に優しく接しなければならぬ。役員をやっている大人たちのいうことを聞かねばならぬ。つらくても元気に声を出さねばならぬ。などなど、それまで経験したことのない“ならぬ”がたくさんあったのだ。
土曜日に1回と日曜日に2回担げば、ご褒美のお菓子が山のようになる。年に1度だけお菓子バブルを楽しめるのも祭りの楽しみだった。が、僕の所属する町会はエリアが狭く、おのずと町会員たちのカンパが少ないからその分ショボイ。道を1本はさむとリッチな町会で、ソイツのお菓子を見たときには驚愕した。その量もさることながら、ウチの町会よりチョイスがナウでヤングだった。これが社会格差なのだとそんなことまで学べたのが祭りだ(笑)。
荒川区の素盞雄神社が開催する祭りで、三ノ輪から三河島、町屋界隈がエリアだ。谷根千以上にリアルな下町を感じることができる三三町(そんな風に言うヤツいないが)散策でも楽しんではいかがだろう。ビール片手に祭り囃子と子供たちの元気なかけ声を聞きながら歩けば、最高の週末になることだろう。って、僕は福岡でイベント仕事だから行けない…。