何軒かある馴染みのバーのひとつに、若いオーナーと女の子ふたりで必死になって営業し続けているところがある。女の子はこのオーナーの下でもう10年以上働いていて2人はできている(笑)。だが何年経っても結婚に踏み切らないのだ。この店で遅くまで呑んだある日、ついにおっさんは切り出した。「お前らとっとと一緒になれっ」と。さらにオーナーには「幸せにしなけりゃイカンだろうが」とたたみかけた。さらにさらに「パーティのスピーチをさせろ。スタンド・バイ・ミーを歌わせろ」とまで。男にはかなり耳障りだったと思うが、女は笑みを浮かべてた。その姿がかわいくて意地らしくて、他の客がいないことをいい事におっさんは何度も同じことを吠えたのだった。
もうひとつ結婚を願うカップルがいる。29歳になった息子とその彼女だ。去年の正月に彼女を連れてきて、今年の元旦も同じ女だった。これはうれしいことながら、先のカップル同様早いところ結婚してほしい。孫を抱きしめたいとねだっている姿は、先日のバーと同様さぞ面倒くさい親父だろう。だが、生きることだけに精一杯の頃の子育てだったから、あらためて落ち着いた気持ちで血のつながりのある子供を抱きしめたいとついつい夢見てしまう。
困ったおっさんなのはわかっているが、タメ年から孫の話を聞くことが増えてきた。人生にはたくさんの幸せがあるだろうが、孫ってのはその中でも特上レベルのひとつだろう。いくつもの奇跡を乗り越えて結婚して子宝まで授かり、その子がまた同じ奇跡を乗り越えて孫になる。なんちゅうスケールなんじゃ。
親不孝ばかりの僕自身が唯一出来た親孝行は、両親に孫を見せてやれたことだ。遊びにいくと張り切って連れ出していた今は亡き親父の姿は、思い出すたび微笑ましく思う。それが強く強く残っているからこそ、おっさんは若者達に説教するのだ。さて、また若い2人に煙たがられに行くかな。
もう早い奴らは孫ができているという恐ろしい年頃になったんですなぁ、俺たちは。
俺のDNAは有無を言わさずぶち込まれている愚息たちに、もうひとつだけRockとBluesを愛する魂は引き継げたと思い込んでいます。
願わくばそれを孫たちにも、、、と思ったりもするが、孫は可愛い女の子も欲しいなぁと今から妄想するオッサンがここに居ます。
平成乃昭和さん、すばらしいじゃないですか。RockとBluesまでも愛する魂とは恐れ入りました。
おせっかいだなぁ(笑)。でも、若い人をほっとけない気持ちは良く分かります。内は今年上の娘が24歳になります。(ちなみに下の娘は20歳)未だに彼氏というものを見たこともないし、彼氏がいるという話も聞いたことがありません。マンガ好き・ヒーロー好き・ミニカー好き・バイク好き・クルマ好きの私は、「男の子」が生まれたら、ドラえもんやウルトラマンや仮面ライダーやマジンガーZの描き方を教え・毎年出るライダーやレンジャーグッズを買い揃え・トミカやホットウィールを一緒に集めて・原チャリ→250cc(251cc以上は社会人になってから自分で買わせる)を買って月1で一緒に早朝ツーリングに出かけ缶コーヒーを飲み・息子が運転する車で日帰り旅行をして旅先で一杯呑ってイイ気持ちで後席で爆睡し・オープン2シーターを横付けした東京湾の夜景を観ながら将来に対する彼の想いを聴きそれを出来得る限りアシストする・・・・という壮大な?夢がありましたが、二人とも女の子ということでその内の2個くらいしか叶いませんでした。でも、もし男の子だったら「うざいオヤジ」だと相当に煙たがられたことでしょう(笑)。叶ったことでは、子供の方から自分のやりたいことをちゃんと口に出して言ってくれた場面は親として何とも幸せな瞬間でした。場所は湾岸ではなかったですが(笑)。早く結婚して欲しい、孫の顔が見たいとはまだ思っていませんが、パートナーの有無に関わらず親無しでも生きていける状態には早くなって欲しいですね。自分の子供の人生まで勝手にこうしようと決めつけていた30年前の自分には考えられない感覚ですが、今は確かにそういう想いがあります。
B太さん、楽しいコメントありがとうございます。
ウチは息子ですけど、思い描いたようなバイクを乗り回してギターを弾きまくる男にはなりませんでした。まっ、丈夫に育ったので良しです。