朝の出勤時のことだ。いつもどおり蒲田駅から京浜東北線に乗り込んだ。しばらくするとあることに気が付き顔がドンドン熱くなり、恥ずかしくていたたまれなくなった。蒲田から1つ会社寄りの大森までの乗車時間が、これほど長く感じた日はない。
みなさんは女性専用車に乗り込んでしまった経験はあるだろうか? たまに迷い込んでしまっているおっさんを見かけては気の毒にと思っていたが、まさか自分がやるとはトホホである。しかもいつもの駅のいつもの京浜東北線なんだから、よほどボーっとしていたのだろう。「今日はやけに女性が多いな」と思ったほぼその瞬間にこの失態に気が付いた。走り出してしまった車両の中で左右の乗客にペコペコと頭を下げているおっさんの情けないこと。顔を真っ赤にした僕は大森駅で逃げ去るように降りた。
そうした恥ずかしい思いの多い少ないは個人差があるだろうが、僕はきっと多いタイプだと思う。じっくり考えないで行動することが多いからで、小さな頃より落ち着きがないと言われ続けた人生だ。でもそんなうっかりに学ぶこともある。顔から火が出るような経験は人生を豊かにするものだ。今回のように女性しかいない込み合った密室は、これからの人生において2度と経験できないだろう(笑)。
仕事の現場では、正直にぶつかることで恥ずかしい思いをすることがある。「この人スゲエ」と思うとズケズケとインナーに入っていき、ボコボコにされることがしばしば。そこをしっかりと受け止めて修正をかけ、リトライすることによって得た良き先輩がたくさんいる。仕事人生の宝だ。最近は、そんな風にズケズケくる若者が減っているような気がしてならない。あっそうか、僕に魅力がないからか(泣)。
仕事帰り、嫁さんもちょうど同じくらいの帰宅になったので、どこかで合流しようということになった。
電車の中で嫁さんからメール。「もしかして同じ電車に乗ってる?」とのことだったので「そうそう、何号車?」と返信。「4号車だよ」と返ってきたので、なーんだ隣じゃん、と思ってすたすた隣の車両に移動。
入ったとたんに周りから冷たい目線!
女性専用車両、って言ってくれよお!
その時の自分の姿はPさんのいう「やっちまったぜおっさん」そのものであった。
楽しい投稿ありがとうございます。あの視線を経験した者はあまり多くはないからシンパシーを感じますね。以後、気をつけましょう(笑)。