「セブン-イレブンのざる蕎麦がこんなに変わった」「生まれ変わったざる蕎麦をぜひご賞味ください」とたたみかけるCMをご覧になっただろうか? セブン-イレブンのコイツにちょくちょく世話になる僕で、先日その言葉どおりかを試した。「おっ、変わった」と確信した…、というのは嘘です(笑)。横に並べればハッキリとわかるだろうが、CMを見ていなかったら気付いたかどうかはあやしい。確かに麺は滑らかになった気がする。汁もうまくなった気がするが…、僕の舌は鋭さに欠ける。
セブンイレブンが生活に及ぼした影響は計り知れず、僕ら世代はその浸透を肌で感じながら生きてきた。退任で騒ぎになっている前会長のヒラメキが天才的だと、その仕事術を取り上げた記事をここのところ多く見かけた。ヒラメキもたいしたものだが、常に改革を求める姿勢と素早い行動こそが天才たる所以だろう。思いついてウジウジとすることが、なにもいい方向へと向かせないことは痛いほどわかっているつもりだ。でも凡才の僕は足元を見てしまう。これもCMネタになるが、電気をエネオスへと変えるのに様子を見るという男に対して「意気地なし」と女がぶった切る。うまいなあと頷いていたところさらに続編は、思い切って変えてみたと告げると「男前」と繰り返し投げられる。うーむ、素晴らしい。つまりセブンイレブンは男前で、僕は意気地なしなのだな(苦笑)。
50歳を過ぎると経験などというまやかしによって、ついつい様子を見ることがある。変化が加速するばかりの現代で、経験なんてのは邪魔なことの方が大きい場面があることを常にいい聞かせながら激しく動きたいものだ。変わったざる蕎麦に学ぼうってか。