新天地で燃える若者から刺激を受けるおっさん。

B76C368888去年1年間、25歳の若者と仕事をご一緒した。土まみれになって前へ前へと走るモトクロスレースで、日本最高峰クラスで戦った三原拓也選手(右より2人目)だ。

彼と仕事をするようになったのは、僕がカワサキと一緒にイベントを展開しているからだ。イベントの進行役を務める僕と、カワサキで戦う彼でトークショーを何度も展開した。今年もご一緒するはずだったが…。

噂が入って来たのはモトクロスレースの最終戦会場のプレスルームからだった。「どうやらヤマハ」との噂は純度が高く、その時点で僕にとってはすでに噂でなかった。そしてそれほどの時を待たず正式発表となった。25歳の決断であるから、僕の立場としては精一杯応援するだけだ。仕事の機会が少なくなってしまったのは残念だが、せっかくの縁を大切にしていこうと送別会ではそう話した。そしてモトクロス会場では声をかけるから、いつもの笑顔で応えろとも言った。なにより、結果を出せと強くを飛ばした。これまで世話になったチームやファンへの恩返しはそれしかないと、酒を呑まない男に何度も言う酔っぱらいのおっさんは、さぞうっとうしかったことだろう。

IMG_6714モトクロス会場での再会を楽しみにしていたところ、それを待たずして再会の舞台ができた。昨日行なわれたヤマハのモータースポーツ体制の記者会見だ。ワークス体制のヤマハファクトリーチームは、モトクロスで2名のライダーと契約した。その1人が三原選手だ。ちょっと照れているような表情ながら誇らしげに壇上にいた。涙腺がすっかり老化したおっさんには、その姿がゆがんでしまうのだった。

記者会見が終り、選手たちとのフリータイムが設けられた。ここで久しぶりの対話を楽しめた。25歳の若者の挑戦に燃える姿勢は、ダブルスコア年齢のおっさんもおおいに刺激させられる。希望に向かって、どんな困難にも負けずに立ち向かっていく気持ちだけは絶対に老化させてはならぬ。明日へ突っ走れだな。

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2件のコメント

  1. レース以外の事も色々あって、移籍を決断するのって大変な事なんでしょうね。
    良くも悪くも義理人情が重要な日本の場合は余計そうなのかな。
    昔のF1で、片山右京が義理人情からベネトンチームへの移籍を棒に振ったというのは有名な話ですが、三原選手も悩み抜いての移籍でしょうから今年はぜひ素晴らしい結果を残して欲しいですね。

    • カワサキ一筋できた彼ですから、相当の覚悟を持っての移籍だと思います。見守りましょう。

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