ホンダ社長記者会見。

ホンダ今日はホンダの社長会見に出かけてきた。どんな話が聞けるだろうかとワクワクしながら青山の本社へと向かった。

僕にとってはまだ新社長のイメージが強い八郷さんが壇上に立った。就任時よりどっしりとした印象を受け、立場というのは人を練り上げるものなのだななんて、どんだけ上から目線なんだって自分に突っ込みを入れながら話に集中した。就任時のテーマが、グローバル6極体制の進化とHondaらしいチャレンジングな商品の開発の2つであるとのことから始まった。

練り込まれた話が次々に進んでいく。さて、2輪の話題はどんな展開になるのだろうかと待つ。15分20分と進んでいくが、出たのはカブのEVタイプを2年後に発売するというものだけで、ホンダらしい画期的なバイクやレースの話はまったく出てこない。おいおいまさかと思っているうちにまとめに入っちまった。開いた口が塞がらないままに終ってしまい、隣に座っていた先輩ジャーナリストに「2輪、なんにもありませんでしたね」と言うと、あきれたような苦笑いで応えるだけだった。

2輪の仕事に関わるようになって20年以上が過ぎ、これまでホンダの社長会見を何度も聞いてきたが、ここまで2輪にふれなかったスピーチは記憶にない。知っている広報マンたちに食い下がったものの当然ながら後の祭りだ。一緒に行った社内のスタッフも残念な気持ちを隠せないでいた。『昭和40年男』にとっては、自動車メーカーの社長会見ということでとらえればいいが、彼らはバイク雑誌の編集長だものなんのために来たのかわからない。

ホンダは世界でトップシェアを誇る2輪メーカーである。なんともさみしい気持ちの今だ。

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