サッポロ一番とタメ年!!

さっぽろ一番先日、こんな新聞広告を見つけた。「へーっ、タメ年なんだ。よく続いたな」と、歩んできた人生分のロングセラーに感心するのはいかがなものだろうと自分に突っ込みを入れながら、『サッポロ一番』にまつわるいろんな想い出がよみがえってきた。

小学生の頃、インスタントラーメンはまれにしか食べられなかった。インスタントは体に悪いとの親父の意見があったからだ。そんな親父だから、炭酸飲料はすべて骨を解かしてしまうというのもあたり前田(古っ)の持論だった。親父が将棋で留守にしてる日曜日の昼飯時に、ちょっぴりお茶目なお袋が「ラーメンでも食べよっか」と言ってくれると、僕は近所の果物屋へと走る。

この果物屋が実に便利で、せんべいや缶詰といった子供が喜ぶものが多数置いてあり、夕食後の一家団らん時に親父によくねだった。たまに機嫌がいいときに「桃の缶詰を食べよう。明広、水菓子屋に行ってきてくれ」と命じられると、飛び上がるほど喜び果物屋へ駆け込んだものだ。

話を元に戻そう。お袋からもらったお金を握りしめ弟と悩む。悩むのは『チャルメラ』、『出前一丁』、そして『サッポロ一番』シリーズからだった。その他にもいくつかおいてあったが、選択はこの中からだった。正確なデータなんてもちろん残っちゃないが、記憶をたどるとサッポロ一番しょうゆ味がベストワンだったように思う。あのなんともいえない香りの記憶が、ハラペコのガキの心を動かしたのだ。

残念なのは、お袋は親父のようにインスタントが健康によろしくないとは言わないが、健康のために野菜をたくさん取れと言う。どっちゃりと放り込まれた野菜は、純粋に麺を食べたい子供にとって迷惑でしかなかった。が、これを我慢せねばいとしのインスタントラーメンにはありつけない。背に腹は変えられぬのである。しかも、まず肉が入ることはなく、チャーシューなんて夢のまた夢だった。さらにさらに、子供に濃い味はよろしくないと水を50ccほど多く使い、野菜がどっちゃりだから味の薄いこと。やがて成長して、分量を守って作ったサッポロ一番のうまさったら感動を呼んだくらいだった。

が、親父がいないときに敢えて子供たちが喜ぶものを食わせてくれたことや、野菜だって愛情だ。今考えれば幸せなこで、タメ年のサッポロ一番に感謝である。

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2件のコメント

  1. みそラーメンに刻みネギと卵2個。卵1個はかき混ぜて(かきたま)。ほうれん草のおひたしをのせて。
    これが私の好きな調理・食べ方です。自分でつくります。スープにご飯を入れて食べるのも好き。スープが素晴らしい商品。サンヨー食品が子供のころから好き。他社はイマイチ。
    TVCMでは藤岡琢也さんがおなじみでした。渡鬼を視ているとき、岡倉でサッポロ一番食べたいな~・・と妄想。w

    • うわー、 おいしそうですね。では僕の裏技をひとつ。サッポロ一番塩ラーメン焼きそばです。水を200cc程度に減らして、フライパンで仕上げれば出来上がり。えっ、みんなやってるって(笑)。

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