明日は『昭和40年男』の発売日だ。ぜひタイガース特集を…、いやいやタイガーマスク特集を手に取って、豊かな週末をお過ごしください。
さてさて、夕べも新年の懇親会だった。二次会へと流れたものの、みなさん年末年始の疲れからかまだ9時前だってのにお開きとなった。ちょっともの足りず地元で引っ掛けようかなんて考えていたところ電車がスト〜っプ。「ありゃりゃ、コイツは新年から運が…」なんて風に考える昭和40年男じゃない。「よっしゃ、あまり呑んだことの無いこの街を堪能するか」とどこまでも能天気に繰り出した。
探すこと数軒で「エイヤッ」と入ったところこれが見事に大当たりだった。煮込みがうまい。焼酎の水割りが濃い。おばちゃんがやさしい。と、三拍子揃った居酒屋だった。さらにうれしかったのが目の前にドーンとあったこの鏡餅だ。松の内(地方差はあれど)のまさしくギリギリの出来事に、ここで運を持ち出すバカ男だ。「ああ、こいつは春から縁起がいい」ってか。しばし楽しかった年末年始を振り返りながら、ニヤニヤしながら呑んでいるおっさんはさぞ薄気味悪かったに違いない。そしてこの幸運を友人たちに写真入りで自慢したりもしたのだ。
運がいいとか悪いとかと歌ったさだまさしさんの名曲がある。できる限りいいと思った方が心によいのは間違いない。どのみち人間なんざつらいことの方が多いのだから、無理矢理でも“いい”と思うことにしたい。
思いがけずのいい酒を呑み、すっかり満足で店を出た。電車も走り始めて万事OKのはずだったが、ありゃりゃ、電車を乗り過ごしちまった。しょっちゅうこれをやっちまうバカモノの、今年の初乗り越しがおまけとなった松の内最後の夜だった。こいつは春から縁起がいいぞ(笑)。