あなたは「陸奥A子」の名を聞いたことがあるだろうか? 多くの昭和40年男にとっては馴染みがないかもしれないが、妹や姉がいる人で少女マンガを読める環境にいた人や、昭和40年女ならきっと“おとめスイッチ”が入ってしまうことだろう。
『たそがれ時に見つけたの』(1974年)、『黄色いりぼんの花束にして』(1975年)、『樫の木陰でお昼寝すれば』(1976年)などなど、1970年代半ば~80年代にかけて、少女雑誌『りぼん』で活躍していたマンガ家・陸奥A子。その人気は女子だけにとどまらず、お姉ちゃんや妹のりぼんをこっそり読んでいた男子をも巻き込み、長期に渡り『りぼん』の看板作家として私たちを楽しませてくれた。
そんな陸奥が描くおとめチックな世界に、瞳をうるうるさせたファンのために、現在、東京都文京区にある弥生美術館にて、『陸奥A子×少女ふろく展~DOKIDOKI『りぼん』おとめチック❤ワールド!~』が開催中だ。
『りぼん』から『YOU』までの貴重な初公開原画やふろくを多数展示し、併せて少女雑誌のふろくの変遷を約300点の史料によってたどっている。陸奥が手がけたふろくの展示点数も大充実しており、「あ、これ持ってた!」「もったいなくて使えなかった!」などなど、テンションが上がりまくりなアイテムが勢ぞろいだ。また、ポストカードやクリアファイル、メモ帳、ボールペンなど、グッズ販売もあるのがうれしいところ。大切なふろくを『引越しで失くしてしまった』、『知らない間に親に捨てられていた』など、悲しい記憶をグッズで埋めるチャンスだ。 陸奥作品に胸きゅんした人には必見の展示会となっているので、会期中にぜひ足を運んほしい。
<陸奥A子×少女ふろく展~DOKIDOKI『りぼん』おとめチック❤ワールド!~>
会 期:2015年10月1日(木)~12月25日(金)
場 所:弥生美術館
時 間:午前10時~午後5時 (入館は4時30分まで)
料 金:一般900円/大・高生800円/中・小生400円
※『竹久夢二美術館』も同時に観覧できる。