仕事仲間で偉大な先輩が、あと数日で70歳を迎える。先日打ち合わせでご一緒したのだが、なんだかずいぶんと老け込んだように感じた。体の不調もいくつか訴えていて「さすがに70歳だよ」なんてセリフがよく似合う。居酒屋で呑んでスナックでさんざん歌って、ラーメン屋に行って餃子とビールでうだうだと過ごして、締めにラーメンなんてのを60歳を過ぎてもやっていた彼が、もうそんなのは無理だと寂しいことを言っていた。もう1人いる70歳の現役先輩も、糖尿病がずいぶん悪いと。でも酒はガブガブ呑んでいるが(笑)。少々弱ってきた2人だが、60代はほぼ元気そのもので走り抜けた。そして浅草秘密基地の舞台となっているショットバー『FIGARO』のマスターは63歳で、ご覧のとおり若々しい。
3人ともバリバリの50代だった。とくにマスターは30代の後半に知り合って、40、50、60歳の大きな節目を見てきた。40代の頃は、店の客を連れてちょくちょく遊びに出かけていた。店が終了してそのままスキー場や海に行き、店の開店までに帰ってくるなんて離れ業もやっていたほどだ。50代になってそこまでパワフルな遊びは減ったが、それでもよく出歩いては新しい発見をしていた。それは今も変わらず50代の頃からの衰えは感じさせない。先日の25周年パーティでも久しぶりに駆けつけたかつての常連たちから「変わらないですね」と声をかけられていた。
若さの秘訣は? 彼ら3人だけでなく60歳を超えた多くの先輩方から1つわかってきたのは、笑いの多い50代か否かはとても大きい。笑いが多いということは心身共に健康な時間が多いということになる。つらいことがそれまでより格段に増えたことはみなさん共通しているが、それでも笑いの時間を作り出せる強靭な心身を持っていたということだろう。笑いのあふれた50代を突っ走った60代の方々だから、僕のようなネジの外れた人間とお付き合いいただいているとも言える。こうして綴りながら、今も元気な先輩方の50代の頃のバカ笑いが次々に浮かんでくる。
マスターはお客さんと一緒に笑いを作り出すことも仕事だから、まだまだ老け込むことはないだろう。そんな教科書から人生を学びに、明日の『浅草秘密基地』にぜひ遊びにきてください。って、PRかよっ(笑)!!