俺たちの季節はもう秋なのか?

ハナミズキ近所でもっとも早く色をつけるのが、住んでいる団地の真ん前にあるこのハナミズキだ。もみじやイチョウのようなブワッとした変化でなく、紅葉業界(!?)では地味な存在だが、僕は妙に気に入っている。自然に色づいているなと感じさせてくれ、素朴な感じがするのが好きだ。色がしっかりとついた後は、1枚、また1枚と散っていき、毎年けっこう粘るのもまたいい。

なんせ家の真ん前にあるのだから毎朝のように眺める。少しずつ色づいていき、少しずつ葉が少なくなっていくのは、秋から冬へのグラデーションをしっかりと感じさせてくれる。クリスマスソングが聞こえてくる頃には数枚になり、わかっているかのように年明け前に最後に残った数枚の葉を落とす。ちょっと寂しい気分を味わいつつ、お正月を迎える楽しい準備が始まるなんてのを、ここに引っ越してきて毎年のように噛み締めている。

僕らの人生はちょうどこの写真くらいだろうか? 秋の始まり、いや、もう晩秋だよなんて方もいるかもしれない。枯れないための努力が出来るのは、このハナミズキよりずいぶんと助かる。逆に早めてしまう誘惑が多いのは困ることばかりだ。先日書いたような深夜のラーメンや朝までのカラオケでの大騒ぎ。そこからほとんど寝ないで仕事に向かったりと、うーむ、このままでは僕は晩秋どころか冬を引き寄せているばかりかもしれない。

と、そんなことを考えるのは人生が春や夏の頃にはなかったことで、常に全開バリバリだぜーっと生きてきた。ついに僕も秋を迎えているのか。でも行動はいまだに真夏のまっただ中にいる。心は真夏で体は晩秋? いやいや、そんなはずはないだろうと50歳の秋冬を突き進み、年初の健康診断を迎えることにしよう(笑)。

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