秋の到来に50歳の我想う。

さあ、新しい月がまた今日より始まった。今年もすでに3/4を消化したことになる。手帳はすでに12月にも予定が多く書き込まれていて、師走へと向かって臨戦態勢となりつつある。みなさんも同じように感じていることだろうが、本当に1年なんてあっという間に過ぎていく。流されないようにしていないとイカンなと、月初のたびにいつも自分に言い聞かせてフンドシを締め直す。だが年初に立てた目標の内、残念なことに断念しなければならないのがチラホラ見え始めている。下方修正が余儀なくされているものも多く、これは50歳を迎えたメモリアルイヤーなのにじつに情けない。言い訳は出来るがそれは言い訳でしかなく、残りわずかの時間で少しでもいい方へと向かわせなければとやはりフンドシをギュッと締めているところだ。

夏好きを公言しているが、では他が嫌いかといえばそんなことはなく、とどのつまり四季の移ろいが好きだ。木々に色がついて枯れ落ちていくのは寂しいが、この時期があるから春の芽吹きが気持ちいい。四季ってのはそうしたバランスを随所に感じさせ、俺たちの感性の源泉なのだろうとつくづく思う。1年をドラマチックに演出するのに、秋はその役割を大きく担っている。おおいに楽しもうじゃないか。

南十字星さて、僕は秋になるとこのアルバムの世話になることが極端に増える。このブログでは何度か登場している、ザ・バンドの『南十字星』だ。タメ年男たちには認知度が低い存在なのは、60年代後半にデビューして、約8年の活躍だったから仕方ない。

斬新なことをやっているのだが、全体に流れるトラディショナルでブルージーな雰囲気がそれを覆い隠していて、渋い大人のロックとして響き渡る。ちょっと過小評価だなと感じることがしばしばあり、違いのわかる昭和40年男はぜひこのアルバムにふれてほしい。「ちょっと好みと違うな」と思っても3回は我慢して聴き通してみれば、おそらく3人に2人はハマるのではないかな。このアルバムはザ・バンドの作品中でも、とくに大人の雰囲気が満載だから50歳の男たちにはしっくり来るはずだ。

秋冬の夜はコイツにじっくりと耳を傾けながら人生ってヤツを考える。目標に向かって邁進する元気な自分ばかりじゃない。いろんな自分が心の中にいることはまるで四季と同じで、そこからバランスさせようと悩んだり苦しんだり、そして笑うのだろう。心の中から秋色の部分を取り出して、敢えてじっくりと対峙する時間も大人ならではの過ごし方で、そんな夜に役立つ1枚が『南十字星』だぞ。つくづく俺たち50歳なんだな。

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4件のコメント

  1. Amazonから届いた。
    久しぶりに流してます。
    竹鶴のスモーキーを味わいながら楽しもう。
    Pありがとう!

    • 竹鶴は似合いますね。夕べは最高の夜だったのでは?

  2. むかし所有してたのですが、引越しなどで行方しれずになってた一枚です。
    Pからの推薦もあり今、amazonで注文しました。
    秋の夜長にシビれてみます。
    ありがとうございます!

    • おおっ、注文しましたか。僕は夕べ1人で楽しみましたよ。今宵はこれで一杯ですかね。

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