先日、スカパーの無料放送の広告を見つけて内容をチェックしたら、ポール・マッカートニーの2013年来日公演が放送されると知りビデオに収めた。ちゃんと注意書きを見なかったせいで、左下にその文字が表示されっぱなしだったのに後悔したが、もっと強く後悔したのは先日の来日公演を見逃したことだ。頑張ったところでチケットを取れたかはわからんが、ノーマークにした自分を猛省したのだった。
昭和40年男にとってビートルズとは? リアルタイムはほぼ知らないだろう。解散後のそれぞれの活動に熱中したなんてタメ年男も少数派のはずだ。せいぜいジョンの襲撃と重なる『ダブル・ファンタジー』やウイングスを少々かじった程度ではないか。が、ビートルズにはハマったと答える諸氏は多数いる。後追いながらその素晴らしさや親しみやすさに夢中になった。中学時代は周囲にそんなヤツらがたくさんいて、これが僕の音楽的才能の開花を妨げた(笑)。ちょうどギターを弾き始めた頃に、周囲がドンドンビートルズに心を奪われていくのにアンチ魂が燃えてしまったのだ。みんなに人気があったジャイアンツと同じで、僕はタイガースファンになり、今考えるとバカバカしいのだが、なにかと対比させられていたストーンズ派になってしまった。ホントは甘いメロディを次々と生み出すソングライターになるはずが、ストーンズに飽き足らず悪魔の音楽ブルースにまでハマってしまった。後にビートルズの素晴らしさに気が付いた時はすでに遅く、僕はいなたい曲しか書けないヤツで完成していたのだ、ヤレヤレ。天の邪鬼には困ったものである。
先日来日して話題をかっさらったライブと同様に、今回放送された2013年のものもビートルズのナンバーが満載で、放送分でも3時間の長丁場だった。噂どおり水は口にしない。声はまったく衰えを感じず、その姿も当時71歳とは到底思えない。ギターもベースも鍵盤も次々とこなすスーパープレイヤーであり、MCでは日本語も多く盛り込むエンターティナーである。これ程までに秀逸なものとは、無礼者ながら思っていなかった。2014年のストーンズの来日公演で、ミックジャガーに奇跡を感じたがそれと同様のショックで、生き神様は2人いた。
お客さんはまさに老若男女で、ストーンズより平均年齢はやや低く女性が多いように感じられた。やはりより間口が広いからか。アンコールも何曲も披露して、とにかくサービススピリットの塊のような圧巻の構成だ。衰えない姿を見せるためのおそらくたゆまぬ努力が、なによりのサービススピリットであり、年輪を重ねたポールの極みだと涙した。
アンチ時代から少しずつ氷解させていった僕が、このビデオによって完全なるフリークになってしまった。そして人生の目標にも感じられた。走り込もう、歌おう、読書しよう、ギターをかき鳴らそう、映画を観よう、歌を作ろうなどなどいろんな“やるべき”ことが浮かんできた。そしてなにより仕事じゃ。ポールの仕事に勝てるはずないけれど、近づく努力は惜しみたくないと、大げさなほど感動させられた。世界を変えた男は、今も世界を変え続けている。嗚呼、惜しまれるのは画面左下の注意書きだ(泣)。
御意に!
わたしも天邪鬼ぶりを発揮し、ストーンズシフト。
聖子、聖子と言われれば奈保子推し。
ホンダと言われれば、男は黙って川崎重工。これは脱線か笑
しかし後になって来るに従い、ビートルズや聖子の楽曲に惹かれていくんですな、これが。
愚息がお江戸でポールに行ったのが羨ましい限りでした。
歳を重ねるごとに女性のタイプをはじめ許容範囲が、ストライクゾーンも広くなりました。w
まったく一緒ですね。加齢とはストライクゾーンを広げていくものなのか(笑)。
福岡ドーム時代にポールを観に行った。
今回はいけなかったので残念でした!
ちなみに知人は福岡のライヴで一番前の席で観たそうです。
羨ましさより妬ましかった!!
いいなあ、行ったのですか。ドームとリストは一緒ですかね。アンコールで『ヘルター・スケルター』が来たのはビックリしました。