9/11に発売された最新号、ネットで見る限りは好評のようです。アマゾンでは男性ファッション・ライフスタイルで今現在2位。ブルータスとポパイというマガジンハウスの2大誌に挟まれて、なんか創刊当時を考えると「おお~」という感じです。ちなみに楽天ブックスでは男性誌で5位、7ネットショッピングでは文芸誌で7位です。よしよし、いいぞいいぞ。
さて、今回のマンガ特集において、最も取材したかったひとりが『マカロニほうれん荘』の鴨川つばめ先生でした。このところ近況が報告されていないということももちろんあります。ですが、ギャグマンガをひとつの高みに引き上げた存在として、いかにして『マカロニ』がつくられていったのか、そして、どのように変化していったのか。その背景についてぜひお話をお聞きしたかったというのが一番の理由です。
江口寿史先生と共に、新時代の旗手として活躍した鴨川つばめ先生。『マカロニ』はただおもしろいだけでなく、センスやかっこよさを感じさせる作品で昭和40年男たちを魅了しました。また、その作品終了に向けての変化も、読み手に強い印象を残しました。それまでのイキイキとした描写が、見るに耐えないほど精彩を欠くようになっていったのです。この時、鴨川つばめ先生に何が起こっていたのか、先生の口から直接お聞きしたいと熱望したのです。
残念ながら、本誌の願いはかないませんでしたが、鴨川つばめ先生を見出した『マカロニ』の担当編集者である阿久津邦彦さんにお話を聞くことができました。埼玉県某駅に現れた阿久津さんは、とても小柄でやさしそうな表情をたたえた方でした。実は、事前に非常に怖い方だという噂も聞いていたのですが、拍子抜けするくらい気さくな方で、貴重なエピソードを多数聞かせていただけました。ところが、インタビューの最後に当時のチャンピオン誌をお見せした時のこと。雑誌を受け取って、パラパラと眺め始めた阿久津さんの全身から、突然ギラリとした雰囲気がにじみ出たというか、オーラのようなものを感じたのです。これには大変驚きました。個人的には少しひるむくらいの感覚があり、当時のお仕事ぶりの一端のようなものを感じた気がしました。
そんな『マカロニほうれん荘』の記事が掲載されている昭和40年男最新号。ぜひ書店・コンビニで見かけた際は手にとってみてください。
ある意味、カオスを知った漫画でも有りました。