学校と地域と、そしてやっぱり家庭だろ。

3人組なんなんだ、このタイトルと写真はと思った方が多いかもしれませんが、まあまあお付き合い願います。ここは会社のそばの中華屋さんで広東麺がうまくてよく利用する。オーダーを伝えて待っていると隣に3人の男が座った。1人は40代くらいで2人が20代の普通に上司と部下といった関係だろう。普通でなかったのはオーダーが済んだ瞬間から始まった。20代の2人は携帯を取り出しいじり始めると、40代はただその姿を見ている。な~んにも会話がないのだ。異様な光景に見えるのは50歳のおっさんだからで、もしかしたら20代にアンケートを行なったら半数以上がなにも感じないかもしれない。現にこの2人はそれを演じ、40代はただだまってそれを見ていた。

食事は会話を楽しみながら美味しくいただく。昭和7年生まれの親父は、当然のことだろうがテレビを消すように命じた。声を合わせて「いただきます」「ごちそうさま」としつけた。もっと以前の生まれの親父だったら「食事中はおしゃべりするなっ」となったかもしれないが、夕食時はその日の出来事を話し合う家族ミーティングの大切な時間だった。幼少よりのことだから自然と身に付いていて、当然ながら自分の息子にも強要した。ただ、親父は自宅での自営だったからほぼ毎晩食卓にいて、僕らがパクついているのを晩酌を楽しみながら受け答えしてくれたが、僕は務めだから親父ほど息子と夕食の食卓を囲んでやれなかった。今さらながら後悔しているが、ほとんどのお父さんがそうなんだから仕方無しだ。そのわりには最低限の礼節は仕込めたと思う。少なくともこのテーブルが異様だというのは、ウチのバカ息子も同意してくれるはずだ。

結局終始無言で、会話らしいものはほぼ無いままに食事を終えた。そして40代が一緒に会計してくれるように店員さんに告げても「ごちそうさま」のひと言が出ない。ますます信じられない光景に、頭を引っ叩きたくなったがもちろんそんなことできるはずもなく、なんとも虚しい食事になってしまった。

学校と地域の責任が薄まっている。そしてやはり家庭だろう。「今どきの若者」とは古今東西使われ続けているが、ここまで日本の若者たちが礼儀知らずになったのは、この国始まって以来初のことじゃなかろうか。僕らおっさんに求められているのは、それが今のリアルだと受け止めて、家庭や学校で学びきれなかったことを社会人として教えていくことだろう。俺たちおっさんのこれは責務だ。

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2件のコメント

  1. 昭和40年は、丙午の前年になります。
    そしてこんな時代になっても大昔の迷信を信じていた頑迷で馬鹿な差別主義者を親にもつのが昭和40年生まれです。
    そして彼らはバブル絶頂期に社会人になりました。
    だからこの世代は性格破綻者、犯罪者が多いのです。

  2. 糞な他人様の家庭の尻拭きを、我々おっさんが引き受けるということでしょうか。
    会社では管理職気取りのオヤジ共の中に、自分の子供の躾が全く出来ていない奴の多いこと。
    出来の悪いオヤジの尻拭いというのも何か納得しかねますが、そうでもしないと日本国が滅ぶかも。。。
    ですからねぇ。
    ゆとり馬鹿を醸成したのは、学校よりも家庭の責任が重いでしょうね。

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