40代最後の大仕事となった「鈴鹿8耐」の決勝日から、ちょうど1週間が経った。出かける直前に、ウチが作っているバイク雑誌『カワサキバイクマガジン』の〆切と重なり、編集後記に…。
この本が書店に並ぶ頃には、鈴鹿8耐の結果が出ていることになる。まるでタイムカプセルに入れる手紙のような気持ちでこの原稿を書きながら、復帰2年目となるチームグリーンの戦いに期待がふくらむばかりだ。去年のゴールから待ち続けてきた、いよいよ鈴鹿へと向かう時が近づいてきた。数日後に流れる僕の涙が、喜びのそれでありますように。
こう綴った最新号が昨日発売となった。残念ながら9位という結果は喜びの涙とはならなかったが、ゴール後のファンとの交流イベントでは悔しい気持ちよりも完走を讃え合おうと、尋常でない盛り上がりとなり、みなさんと心が繋がったあたたかな時間を過ごすことが出来た。今年のメインライダーを務めた渡辺一樹選手は、決勝から数日後に悔しそうな言葉を出した。もうひとりのエース柳川さんも悔しさは同じく、まだまだ吹っ切れてはいないようだ。そりゃそうだ。年間シリーズの全日本選手権の優勝とはまた別のところで、「鈴鹿8耐」の勝利も格別のものだ。夏の一発勝負だが、昔からこのレースには各チームが総力を上げて挑む。カワサキだってそれはそれは気合いを入れて表彰台を目指していたのだが、ミスによって序盤から完全に出遅れてしまい、そのまま取り戻せなくなってしまった。
今年の8時間は、ヤマハの驚異的な戦闘力を見せつけるショーとなった。ファクトリーとはこうも凄まじいのかと脱帽のレース展開だった。16回目となる僕の取材歴で、トップチームがこんなに強いのを初めて見た。戦闘力が抜きん出ているから走りにも当然ながら余裕があり、淡々と周回しているのがヤマハチームだった。チーム全体に大きなマージンがあるから、運営上のトラブルも生まれづらい。ホントに完全勝利だった。
さてさて、ステージではテンションが高すぎて吠えまくり、ノドを痛めてしまい今日になってもまだ回復していない。ノドの強さには自信を持っていただけにちょっとショックである。やはり確実に老いているということなんだろうか。こんなカワイイ女の子たちとの仕事だったから、張り切りすぎちゃったのだよ (笑) 。