友人からのメールに、追伸のごとくホワイトスネイクの来日公演のチケットをゲットしたとあった。「へえー、そうなんだ」となんとなくチェックしてみると驚愕の事実を発見した浦島太郎だった。ディープ・パープルのトリビュートアルバム『ザ・パープル・アルバム』を出して、ヒットしているじゃないか。
ディープ・パープルといえば、僕がギターを弾き始めた中学時代のギターキッズたちには絶対的な存在であり、レッド・ツェッペリンと双璧だった。ビートルズ vs ストーンズのような極端な対決構図でとらえはしなかったが、どっち派だという程度の議論は中坊ながらよく交わしたものだ。とはいってもパープルはすでに解散していて、ツェッペリンも『イン・スルー・ジ・アウト・ドア』を久しぶりに発売した直後の中3の時に残念なことが起こってしまったから、リアルタイムで彼らの活躍やすごさを知るわけではない。よくあることだが、後追いでハマったハードロックの両雄ということだ。
パープル解散後のリッチーが率いたレインボーと、デヴィット・カヴァーデイル(僕らはデブカバと呼んだ)が率いたホワイトスネイクはパープルの大きな遺産であり、僕ら世代にとってはリアルタイムで聴いたハードロックバンドだった。リッチーはパープル解散後もギターキッズの憧れで、レインボーはコピーの対象として圧倒的な存在だった。その中でも『キル・ザ・キング(この曲もリアルタイムでは聴けなかったが)』を演奏できると、僕の住んでいた東京荒川区の中坊レベルではスゴイとされたから必死になって練習したものだ。そして、いよいよリアルタイムでレインボーの、つまりリッチーの音に触れられるぞと興奮しながら聴いたアルバム『ダウン・トゥ・アース』は、見事に僕の期待を裏切ってくれた軽快でポップな仕上がりだった。それ以降のレインポーをほとんど知らない。
カヴァーデイルはパープルのヴォーカリストとして、イアン・ギランとともに名曲の数々を残している。なんといっても♪タマ・ホーム…、じゃなく『バーン』だろう。あのギターリフに中学時代はものすごく苦労した僕だ。その彼がブイブイ言わせたホワイトスネイクは、『ダウン・トゥ・アース』で裏切られて傷ついた僕の心を満たしてくれた。『ラブ・ハンター』『フール・フォー・ユア・ラビング』『ドント・ブレイク・マイ・ハート・アゲイン』などのヒットもあり好感を持ち続けた存在だった。が、アルバムを買って聴くかと言えばそこまででなく、むしろツェッペリンやパープルの後追いが忙しかった。やがて少しずつハードロックから心が離れていってからは、ほとんど触れることのないバンド名になってしまっていた。
あれから35年近い年月を経ている。今回のツアーでは前述のアルバムを引っさげてのツアーだから、ここからの曲を歌うらしい。まさかこの歳になってデブカバが『バーン』を歌う姿が見られるとは信じがたい気持ちだ。いや、やってくれると決まったわけじゃないが、期待度は高いと迷わずチケットを購入してしまった。僕は生まれて初めてのハードロックコンサートへと足を運ぶことにした。
はじめまして。
昭和40年生まれではありませんが、ほぼ同世代です。
「ホワイトスネイク」の話題がありましたので書き込み致しました。
で、ちょっと気になることが(苦笑)
デヴィット・カヴァーデイルなんですが、略称が”デブカバ”というより
”デビカバ(あるいはデヴィカヴァ)”じゃないですか。
個人的に”デブカバ”というのは聞いた事はないです。
太っていたイメージもあまりないですし(笑)
それから「Burn」はここ10年ぐらい、ずっと歌ってますね。
ただ、他の曲と同じように残念ながら昔のように声は出ないのが現状です。
(それでも十分、カッコ良いのですが)
『ザ・パープル・アルバム』も往年には及びませんが
ギターソロを増やしたり、アレンジしたりと色々工夫をして
なかなか良いものに仕上がっておりました。
来日公演も期待出来るのではないかと思います。
それからプロデューサーさんががっかりしたという「ダウン・トゥ・アース」
で歌っていたグラハム・ボネットが先日まで来日公演を行い、
マイケル・シェンカーと33年ぶりに合体。大いに話題と絶賛されました。
自分も行きましたが、感慨深い、感動的なものでありました。
そうですか、声はあまり期待しないで出かけた方がいいですね。当然といえば当然です。
指摘いただき、なんでデブカバだったのかを50歳前にして初めて?となりました。あまりにも自然にそう呼んでいたバカ中坊です。あの頃のバンドメンバーと検証してみますね(笑)。
いろんな情報をありがとうございました。