昭和40年生まれの作家・馳星周の『アンタッチャブル』が、第153回直木三十五賞候補作品に選出された。7月16日(木)午後5時より築地・新喜楽で選考委員会が開催される。
同作は『サンデー毎日』に連載された作品。容疑者追跡中に人身事故を起こした捜査一課の宮澤は、警視庁公安部外事三課に左遷される。上司は公安の「アンタッチャブル」と呼ばれる椿警視で、彼の行動を監視することを命じられる――公安を舞台に、一筋縄ではいかない面々が繰り広げる公安エンターテイメントとなっている。
同賞は、各新聞・雑誌(同人雑誌を含む)あるいは単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品中最も優秀なるものに呈する賞(応募方式ではない)とされている。選考委員は浅田次郎・伊集院静・北方謙三・桐野夏生・高村薫・林真理子・東野圭吾・宮城谷昌光・宮部みゆきらが務める。馳の『アンタッチャブル』が選ばれるかどうか、注目したい。
馳は大学卒業後、出版社勤務を経てフリーライターに転身。1996年に『不夜城』で鮮烈の作家デビューをはたし、同作で第18回吉川英治文学新人賞を受賞した。その後、『鎮魂歌―不夜城』で第51回日本推理作家協会賞を受賞。99年、『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞。その後『虚の王』『古惑仔』『雪月夜』『ダーク・ムーン』『マンゴー・レイン』『生誕祭』『クラッシュ』『長恨歌―不夜城完結篇』など、これまで数多くの著書を世に送り出している。
このコーナーでは昭和40年生まれの活躍を紹介。どんな些細なことでも我こそは!という昭和40年男はぜひ『読者投稿欄』から投稿を!