涙もろいぞ、昭和40年男。

森岡さん昨日行なった、愛媛県の弓削島でのイベントはご覧のとおりの晴天にめぐまれ、終始なごやかな雰囲気に包まれて無事にやり切れた。参加いただいた方や協力してくださったすべての方々に感謝したい。

さて、僕と一緒に写っているのは、某バイクメーカーの広報や宣伝を担当していた男で、長年務めたその会社を去年退社した。理由はちょっと複雑すぎるのでここでは触れないが、長期に及んだ単身赴任生活にピリオドを打ち松山の実家に戻ったのだ。僕より若干年上で、隠居するにはまだまだ早く心配したが「なんとかなるでしょう」と、そこら辺の人生設計はなにも無しでの退社だったのだ。

退社後に何度か連絡を取ったが、訪問する機会はうまく作れないままだった。そして昨日は愛媛県の弓削島でのイベントだから、松山はそう遠くない。会いに行こうかとは思ったものの、前後のスケジュールがビッシリと詰まってしまい断念した。イベントに来てくれと連絡を取ろうかとも思ったのだが、同じ愛媛県とはいえ松山からの距離はけっこうある。先輩にこちら主催のイベントに来ていただくのもちょっと図々しいなと電話を入れるのはやめておいた。

が、会場に彼は来た。かつて一緒に仕事をしていたときと同様の明るい笑顔で、さも何もなかったかのように近づいてきた。思いもしていなかった再会に感情がついていかず、僕は多くの来場者がいる中で不覚をとった。しかもこれからステージでしゃべるというタイミングである。僕は先輩に「バカっ」と繰り返したのだった。

彼との想い出深い仕事が、東日本大震災後にバイク業界の底力を見せてやろうと開催した『チャリティモーターサイクルショー』だ。時間も余裕もない中で、心身ともにボロボロになりながら突き進んだ。そんな僕を、彼はメーカーの担当者としてやさしく見守るように支えてくれた。そのイベントの終了直前に「もうすぐ無事に、すべてが終ります」と彼に告げた瞬間に、それまでの苦労と支え続けてくれた感謝が涙となってドバッとあふれた。昨日はそれ以来となる、彼の前での不覚だった(笑)。いやあ、歳を取ると涙もろくなるものですな。“男は涙を見せちゃならぬ世代”としては、情けない限りである。

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6件のコメント

  1. あざっす!
    また、お会いできること楽しみにしてますね!

    • うわっ、来られたご本人からコメントとはお恥ずかしい。
      またぜひお会いしましょう。

  2. チャリティモーターサイクルショー行きましたねぇ。
    地震から2ヶ月しか経っていないのに、立派なイベントでした。

    • ca-niさんはあのイベントに来ていただいたのですか。嬉しいです。
      立派なんてそんなそんな、いいお客さんに支えられてやっとこさ運営できたイベントでした。

  3. また泣きましたか(^^)
    泣くわな、そういうお年頃です(^^ゞ

    • 泣きますねえ。テレビとかでもガンガンいきます。『あまちゃん』の再放送見ながら「よくできているなあ」って、そんな事でも涙が出ちゃう(笑)。

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